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ベテランの部下 悩む若い経営者
2012年4月10日
運送事業者の中でも2代目や30〜40代の社長が増えてきている。若さゆえにベテランドライバーや配車担当者、部下の使い方に苦労しているようだ。最近では若年労働者が不足していることから、経営者よりはるかに年上の部下・社員を雇うケースも多く、苦労が耐えない。
大阪市で海コン輸送を行う40代の2代目社長は、先代の社長からベテラン配車担当者とのコンビで会社の運営を任された。しかし、配車担当者は経験も長く、人脈も広い。コンビを組んだときから、その関係はギクシャクしていた。先代社長はうまくいくものと思っていたが、日を追うごとに2代目社長とベテラン配車担当者の関係に溝ができ、ついに先代社長の目の前で口論となった。さらに他の従業員の前で2代目社長をけなすなど、先代社長も見るに見かねて、ベテラン配車担当者に注意すると「仕事の邪魔をする社長が、どこにいるのか」などと侮辱する発言をしたため、先代社長はベテラン配車担当者と2人きりで話し合い、退社してもらうこととなった。
他社に移り変わったベテラン配車担当者は、会社の悪口を言いまわっていた。「賃金も安く、あの2代目社長は何を考えているのか」と言い続けた。その後、後輩の運送会社に勤めたものの、やはり状態は同じようで、現在も経営者と衝突している様子。
他にも、もともと立ち上げた当初に荷物を斡旋してもらっていた会社の配車担当者が、それを理由に雇い入れを願うケースもある。立場が逆転しているのにもかかわらず、雇う側のような思いで業務を遂行するため、経営者とトラブルになるケースもあるようだ。若い経営者が、自分よりベテランで業界をよく知っている人物を部下・社員にもつことは難しいようだ。(佐藤弘行)
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