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「中免が原因ではない」 運革協辰巳専務がドライバー不足に言及
2012年4月12日
若手のドライバー不足は、中型免許制度創設が理由として再三挙げられるが、運輸中小企業区域変革物流協会の辰巳寛一専務は、それに疑問を投げかける。「大型ドライバーの平均年齢は55歳を超え、全体でも50歳前後と非常に高齢化しているのは事実。しかし、これが『中型免許制度』が原因とする声には、どうも納得出来ない」と話す。
続けて、「普通免許で運転できる車種を車両総重量5トン未満から6.5トン未満に引き上げる要望が聞かれるが、果たしてそれで解決するのだろうか。平成22年度の警察庁免許課による資料では、第一種大型運転免許の保有者数は400万人を超えている。20?60歳でも280万人いる。小型から大型まで運転できる資格のある者が、これほど存在するのにドライバー不足になるのは、業界の体質に問題があるからだ」と主張する。「いくら免許制度を変えても、若手ドライバーが運送業界に来るとは思わない。それより普通免許で総重量8トンまで乗務できる、従来の免許制度自体がおかしかった。試験場や教習所で乗用車の運転しか教わっていない者が、運送会社では4トントラックまで乗れる。一般公道で運転の練習をするというのか。普通免許ではトラックには乗れないのが当然」と持論を展開。
その上で、「20歳になって中型免許を取得して運送業界に入ってきてもらえる業界にしていくことが先決問題であり、そうでなければドライバー不足は根本的に解決しない。そのためにはトラックを走らせる実運送会社が『基準運賃』を収受し、業界の体質改善を求めていく必要があるのではないだろうか」と訴える。(大塚 仁)
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