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    新トラック運送経営のヒント(57)飲酒運転の撲滅に対面点呼

    2013年3月8日

     
     
     

     中部運輸局は、飲酒運転に関連する重大事故が管内で多いことから、「飲酒運転」に対する監査を強化しました。



     今までは、飲酒運転による重大事故が発生した場合に「特別監査」を実施していました。それを今後は重大事故の有無にかかわらず、(1)飲酒運転による事故報告があった場合(2)公安委員会から飲酒運転の通報があった場合(3)飲酒運転の報道がされた場合—-にも「特別監査」が実施されることになりました。飲酒運転が発生する背景に、不適切な運行管理やドライバーに対する教育指導が不十分である、という理由に基づく措置です。

     飲酒運転の撲滅。この問題解決の有効な対策は何か? ドライバーに対する教育でしょうか? 確かにそれも必要でしょう。しかし、それよりも優先すべきことがあります。「対面点呼」の実施です。

     例えば、ドライバーがお酒を飲んでいて、もう少し飲みたいという誘惑にかられることがあります。その時、ドライバーが何を思うか? 対面点呼を実施している運送会社であれば、点呼者の顔がすぐ頭に浮かぶのではないでしょうか。アルコールチェッカーが反応し、点呼者に厳しく叱られている自分の姿が…。

     一方、対面点呼を実施していない運送会社ならどうでしょうか。出社しても誰もいないし、少し時間が経てばアルコールは消えるだろう。こんな自分勝手な考えに流されてしまうかもしれません。

     やはり「対面点呼」は重要です。飲酒運転撲滅のためだけでなく、事故防止やドライバーのサービス力を向上させるのにドライバー教育は必要不可欠です。

     しかし「教育」というのは「内容」も大切ですが、それ以上に「誰から教えてもらうのか」、こちらのほうが、もっと大切です。少し考えれば分かります。白衣を着た親切な医者に健康のアドバイスを受ければ素直に従います。ところが、アロハシャツを着た、いい加減そうな医者や見ず知らずの人に言われたら、素直に話を聞かないでしょう。普段から「対面点呼」で自分の話を親身になって聞いてくれる管理者。その管理者の言うことだったら、ドライバーは話を聞いてくれ、指示に従ってくれるようになるはずです。

     運送業はドライバーが一度会社を出れば、帰ってくるまで1人です。電話でのやり取りはできますが、コミュニケーションとしては極めて不十分です。ドライバーとの信頼関係を築き上げるためのコミュニケーション。それが「対面点呼」です。

     対面点呼によるコスト増と、対面点呼省略による悪質違反や重大事故発生のリスク。何を無駄と考え、何を有益と考えるか。対面点呼実施のための人件費。社長さんにとって、コストカットの対象でしょうか? それとも安全品質向上のための投資の対象でしょうか?

     
     
     
     
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