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    新トラック運送経営のヒント(79)労働法令違反件数チェックを

    2013年8月23日

     
     
     

     「31」は運送業界のアンラッキーナンバーです。先日も中部地区の運送会社が「3日間の営業停止」処分を受けました。発端はトラックドライバーが信号を無視して、青信号で横断中の自転車に衝突し重傷を負わせた事故です。この重大事故をキッカケに国交省の監査が入り法令違反を指摘されました。さぞ法令違反が多いかと思いきや、意外に少ないのです。



     全部でわずか「4件」の違反で、一つ目は労働時間の違反。二つ目は点呼未実施の違反。三つ目は点呼未実施に伴う点呼記録なしの違反。四つ目はドライバーに対する指導監督不適切の違反。この四つの違反で、驚くことに「3日間の営業停止」になってしまうのです。こんなに厳しい行政処分になった原因が、労働法令違反の件数が「31」だったことなのです。

     労働法令の違反をもう少しくわしく説明しますと、?1か月の最大拘束時間?1日の最大拘束時間?1日の休息期間?連続運転時間?1日の最大運転時間?1週間の最大運転時間──主にこれら六つの違反件数が31件あるかどうか、しかも?重大事故を起こしたドライバー?について31件あるかどうか、これが運命の分かれ道となるのです。

     読者のみなさんの会社はいかがでしょうか? まだドライバー一人ひとりの労働法令の違反件数のチェックができていなければ、すぐにチェックしてみて下さい。このチェックは運送会社自体の健康診断のようなものです。早く問題点を見つけて大事に至らないために絶対に必要な作業です。この作業をする中で、アナログタコグラフでは違反件数のチェックに時間がかかりすぎることが分かるかもしれません。それなら、せめて拘束時間の長いドライバーだけでもデジタコを導入したほうがいい、と思うかもしれません。集計する時間がないようなら、パートさんを雇う必要が出てくるかもしれません。とにかく労働法令違反をチェックできる社内体制を作ることが先決です。

     もし31件以上の労働法令違反が見つかったら、一刻も早く、何としても30件以下に改善しましょう。「たくさんの違反がなければ大丈夫」という思い込みを今すぐ捨てる必要があります。労働法令違反「31件」だけで、死に至る病なのです。

     
     
     
     
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