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    ドライバーの家庭内不和を防ぐ 家族から「仕事への理解」得る

    2017年11月3日

     
     
     

     「子どもや妻が自分の仕事を、運転するだけの仕事と思っていて、苦労を分かってくれない。楽でいいねと言われたこともある」と話すのは三重県の運送会社でドライバーを務める男性。家庭を支えようと尽力している人材は、会社から見ても頼もしいが、そんな人材が家庭内で、こうしたシチュエーションに遭遇していては、モチベーションを維持できない。ドライバーの家庭内不和や仕事の理解不足を防ぐ方法はないのか。原因と対策を家庭問題の解決や児童の健全育成に取り組む公益財団法人家庭問題情報センター(FPIC)名古屋ファミリー相談室の事務局長である後藤良一氏に話を聞いた。



     後藤氏は、まず原因について「ドライバーという職業柄、生活パターンを家族に合わせづらいところがある。しかし、夜勤のように生活パターンが合わない職業形態は少なくない。船員などはドライバー以上に家に帰れないケースもあるが、全ての家庭がうまくいっていない訳ではない」とし、「働く時間や仕事の情報も家族間で共有することは可能で、夜間の配送や不規則な時間も、本来であれば家族から承知されているもの。家族からは、家を離れて働いていること自体は、すでに承知の上で、不満の原因とはなりづらい」と、職業そのものに不理解の種が出てこないことを指摘する。

     では、家族から理解が得られない、不和が広がるケースはどういったことがきっかけになるのか。後藤氏は「今はスマートフォンのように連絡を取れる手段があり、帰れなくとも連絡自体は取れる。仕事自体が不満となるのではなく、仕事を理由にコミュニケーションが不十分な姿勢から、家族からの『家庭に協力してくれない、顧みてくれない』といった不満の種につながる。外にいても、家事・育児といった配偶者の苦労を理解し、悩みを共有するといった姿勢や心がけを示す必要がある」としている。

     また併せて「逆に連絡をしっかりと取れていれば、家族からお子さんへ仕事のことも説明されるので、お子さんからの『自分達が寝ている間も働いてくれている』といった形の敬意にもつながり、不理解の防止にもなる」と補足している。

     なお、家庭で時間を共有しているケースでも、家庭内不和が発生していることもあり、その中には一方が個人部屋などにこもりがちとなって、家族からは「何を考えているのかわからない」といった考えを持たれ、コミュニケーションが取りにくく、不満がたまっていく事例があるという。こうしたケースでは、個人の趣味が原因であるケースのほか、仕事の課題や悩みを抱えて相談できず、こもっているといったケースがある。対策としては、家族が悩みを打ち明けやすい空気を作っておくことが重要だという。後藤氏は「確かに業務外の話をされても分からないと突き放しがちかもしれない。しかし、その中でも話を聞く姿勢は必要で、悩みを共有することもできる」と話す。
     なお、FPICの名古屋ファミリー相談室をはじめとする全国の相談センターでは、「問題解決の話し合いの場を提供する」「仲介人を通じてコミュニケーションができるようにする」といったことも行っている。凝り固まってしまったケースでは、こうした相談機関を活用するのも手かもしれない。

     さらに後藤氏に、企業側から家庭内不和防止に対して何かできないかを質問すると、「やはり少ない時間の中でも家族が一緒にいられるよう休みを調整してあげることが必要。特にお子さんがいる家庭などでは、学校行事などのイベントに参加できるようにしてあげることが有効。こうしたイベントに親の姿が見えないと、子どもにとってはダメージが大きい。会社と従業員の距離が近い、家族的な経営形態を取れるところであれば、家庭の問題を会社の仲間と共有することも可能。ぜひ、当人に家族がいることを前提とした上での仕事の割り当てを」との答えがあった。

     
     
     
     
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