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    アセットvsノンアセット 荷主が選ぶのは?

    2011年9月26日

     
     
     

     北海道内でアセット型、ノンアセット型3PL事業を展開する事業者に3PLについての考えを聞いた。
     アセット型3PL事業者は約6000坪の物流センターを保有。札幌市近郊で物流不動産ファンドの施設に入居し、三十数社の荷物を扱う。同センターの賃貸料は年間約1億3000万円。センターの売り上げは5億~6億円だという。
     「もともと3か所に分散していたセンターを集約し、保管・在庫管理・流通加工・輸送などの物流業務を荷主から一括受託している」という典型的な3PL事業を行っており、センター業務の大半と、輸送業務の多くを自社でまかなっている。


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     アセット型で事業を行うのは「3PLの言葉が普及する前から、自前の倉庫・トラックでサービスを提供してきたという歴史的な経緯」があるからだが、「自社のセンター、車両、スタッフを中心としなければ、質の高いサービスを責任持って提供する自信がない。センター業務の改善や、トラックドライバーの安全教育などは、自社だからこそ目を光らせることができる」と感じており、「3PLの本筋はアセット型。既存の荷主にも評価してもらっているはずだ」という。
     ノンアセット型3PLに対しては、「ただ荷主の窓口になっているだけで仕事をしない物流子会社か、物流実務を知らないコンサルタントのイメージ」で、あまり良い印象を持っていない。
     一方、道内でノンアセット型の3PL事業を展開する事業者は「どうすれば相手が喜び、効率的で安価な物流の仕組みを提供できるのかを中心に考えている」と話し、基本的に自社の施設・車両の活用を重視していない。運送に倉庫業務を絡めるだけで「3PL」と称する風潮に批判的だ。
     同事業者が定義する3PLは、「言葉の本来の意味のサードパーティ(第三者)として、物流を効率化・最適化する機関」を意味している。荷主、物流実務者と並んで、効率的な仕組みを常に提案するイメージだ。
     3PL事業者が物流業務を包括的に受託し、自社の施設で抱え込むと、「少しでも売り上げが欲しくなってしまい、荷主、物流実務者との間に利益背反が生じやすい」と指摘。「一括受託でモノの流れは良くなるかもしれないが、『最適な仕組み』に考えが及ばなくなる」という。
     物量が増えれば、その分単価を下げて荷主に還元し、積載率が上がれば運送会社への運賃をアップさせる。「業務が充実すれば荷主も物流実務者も儲かる」仕組みを構築することで、高い信頼を得ている。
     ノンアセットでの事業に対し、「水屋と思われることもある」というが、「どちらが良いかは荷主が決めること。その点では自信を持っている」と話している。

     
     
     
     

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