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    北海道二十一世紀総研 道産品のサハリン輸出、規則順守で可能

    2013年2月18日

     
     
     

     北海道二十一世紀総合研究所は1月15日、「北海道産品のサハリン輸出の実務に関するセミナー〜日ロフェリーを使ったサハリン州へのテスト輸出の成果を踏まえた円滑な輸出実務」を開催。日ロフェリー定期航路利用促進協議会、日本関税協会函館支部稚内地区協議会が協賛し、約70人が参加した。
     同総研が北海道から委託されて行った「稚内〜サハリン・コルサコフ」間のフェリーを利用した食品輸送テストの結果が報告された。道産食品の輸出可能性を検証するのが目的で、日本通運稚内支店が協力した。


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     テスト輸出品目は、メロン・スイカ、生姜(ガリ)、生ラーメン、トマト、菓子類、冷凍マグロ・ハマチ、サラダドレッシングなど。それぞれ常温から冷蔵・冷凍など異なる温度帯での輸出を行った。
     生鮮野菜・果物の輸出は、保冷ボックスに収納し保冷剤を活用。検疫・通関は1〜2日で終了し、食品の冷蔵輸出が円滑に行えることが確認できた。
     冷凍水産食品の輸出は、フェリー積み込み・海上輸送から検疫・通関などの手続きが終えるまで約3週間かかり、輸入者の販売開始までには約1か月もかかった。日本国内の手続きとして最終加工・保管施設の登録を行っている施設の商品でなければ輸出できず、衛生検査を受け、衛生証明の交付を受けなければならないことに加え、ロシア側では検疫(動物)対象商品として輸入許可証を取得し、動物検疫を受けなければならず、このサンプル検査に時間がかかり長期間、保税倉庫に留め置きとなった。
     テストの結果、道産食品の基本的な輸出環境について、「ロシアへの輸出関連規則を順守することで輸出は可能。とりわけ常温食品・冷凍食品(植物由来)、日用品は円滑な輸出が可能」と判明。なお、「信頼できるサハリン側のパートナーの選定」「GOST─R(ロシア国家標準規格)の取得、輸入検疫許可証の取得」「通関手続き(日本・サハリンの通関代理店への委託)」「冷蔵・冷凍用コンテナの確保(サハリン側でのリースが可能)」などに気を配らなければならないとした。
     また、冷凍水産食品の輸出について、「ロシアの輸入検疫対象商品(動物)としての規則を順守することで可能」となるが、「スムーズな輸出を行うためには、実績を積むことが必要」とした。
     通関手続き、貨物管理、荷役作業などでテスト輸出に協力した日本通運稚内支店の高橋大輔課長は、日ロ定期航路について「輸出のルートとして十分に運用できることがわかった」と報告。メリットとして、「稚内からコルサコフまで約5時間30分で、定期船ならではの定時運航・確実なスケジュールで直行輸送を実現できる」「RORO船なので荷役利便性が高い。専用シャシーを使用し、自走に夜荷役を実施。時間短縮と荷扱い回数の低減が図れる。積み替えがないので、貨物のダメージも少ない」と説明した。

     
     
     
     

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