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物流ニュース
Azoop トラッカーズマネージャーで運行管理改正を見据えたデジタル化を支援
2024年6月28日
Azoop(朴貴頌代表取締役社長CEO、東京都港区)は、運送会社に特化した利益最大化プラットフォームである「トラッカーズ」ブランドを提供。オンライン車両売却サービス「トラッカーズオークション」、運送事業者の業務を支援するクラウド型サービス「トラッカーズマネージャー」、物流人材に特化した採用支援サービス「トラッカーズジョブ」の3本柱で展開している。
なかでも「トラッカーズマネージャー」は、紙やExcelで管理している車両台帳や運転者台帳などをはじめとした車両・ドライバー・運行に関する情報をデジタル化。クラウド上で一元管理することで、トラック1台あたりの収益など、経営判断に必要な情報を瞬時に取り出すことができる。
同サービスは2020年に提供を開始。運送事業者から寄せられる要望を取り入れながら進化を遂げてきた。朴社長は、「給与計算以外は、運送業務に必要な全ての機能を提供できる」と自信を見せ、「最近は2024年問題への対応から、勤怠管理を適切に行いたいというニーズが増えている」と話す。
機能は大きく「車両管理」と「運行管理」の2つに分かれる。「車両管理プラン」は、勤怠や事故履歴などのドライバー情報や、車両台帳に記載されている点検や整備に関する情報をデジタル化し、一元管理を可能にしている。
同社長は、「当社では『車両のカルテ』と呼んでいるが、車検証情報やMT/AT、ゲートの種類、点検や整備の履歴に至るまで、車両に関する情報を網羅している」と説明。中古車両売買のオークション事業の土台があるからこその機能と言えるだろう。車両ごとに紐づく原価の自動計算も行うことができる。「必要なデータをすぐに取り出せることは、監査対策としても有効だ」と話す。
さらに、同社ではこの先の運行管理制度の改正も見越しているという。「今後は自動点呼や受委託点呼への規制がますます緩和されていくだろう。その際に外部へ点呼業務を委託するには、車両やドライバー情報の適切な提供が不可欠になる」とし、「曖昧な情報しか出せないと受託してもらえなくなり、経営に影響が及ぶ。未来に向け、正確な情報をリアルタイムで把握することは絶対に必要」と強調する。
また、国交省の「元請事業者に対し、下請け事業者の情報を把握するよう求める」という動きに触れ、「荷主に対して情報をデータで開示できない事業者は淘汰される未来が来るかもしれない。『その時』では遅いので、『今から』対応することが大切」と話す。
一方、「運行管理機能」は、案件情報の管理から配車計画、日報入力、請求書や明細の発行に至るまで幅広い機能を備えている。「基幹システムとして使っていただいているケースも多い」一方で、すでに自社で基幹システムを持っている大手の運送会社では「必要な機能だけをチョイスして使われている」という。つまり「車両管理機能」をベースに、「運行管理機能」の中から必要な機能を追加する形である。前述の通り、「会社に合う形にカスタマイズできる柔軟性がポイント」だ。
複数拠点間での車両情報の共有も可能なため、「傭車から自社の別拠点の車両活用に切り替えることで、外部への支払いを抑えることができる」と同社長。その上で、「車両費を含めあらゆるものの原価が高騰する中、運賃は上がらないので、いかにして車両稼働率を上げ、第三者への支払いを抑えるかが重要」とし、「そのために必要な正しい数字を把握できるよう支援するサービスだ」と訴える。
クラウド型で、かつコスト面・管理面においても導入しやすい点がメリットだ。「システム導入が完全に初めてだという事業者もいれば、自社でサーバを構築するオンプレミス型からの入れ替えも多い」とのこと。
同社長は、「過去に『自社サーバ型のシステムを入れ、高額投資したのに、うまくいかなかった』とIT化に対して後ろ向きな運送経営者さんは多い」とした上で、同サービスについて「必要な機能だけを入れられる柔軟性がある上に、最短1年で解約できるので、ハードルは低いはず」と訴える。
これまでに導入した事業者では「配車担当や運行管理者、経理担当など、特に現場の方に喜ばれている」とし、「属人的だった作業が統一化されたことで、『とにかく管理が楽になった』という声が上がっている」。
導入時は同社スタッフによる操作方法のレクチャーが行われるほか、導入後も「カスタマーサクセス」と呼ばれる部署が「少なくとも1か月に1回は接点を持つようにしている」という。「入れたら終わり」ではなく、長期的な関係性を築いていくことで、「ユーザーからさまざまな声をいただくことができ、それが製品の改善につながっている」と話す。
朴社長は、「物流は社会に欠かせないインフラ」とし、「社会性の高い仕事、特に実運送を担っている事業者の皆さんを、ワンパッケージで支援していきたい」と語る。
【取材協力:株式会社Azoop】
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