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ブログ・上西 一美
第135回:シートベルト、正しく着用できていますか?
2025年2月10日
日本事故防止推進機構(JAPPA)の上西です。8月18日、福岡県で軽自動車と路線バスが衝突し、5歳と7歳の幼いお子さんが死亡する事故が発生しました。この20年間で3万件近い事故映像を見てきましたが、残念ながらプロドライバーでシートベルトを着用せず事故を起こしてしまい、大けがをする事故も数件、中には死亡事故もありました。
さて、今回の事故はシートベルト着用にも関わらず死亡した事故でした。原因は、チャイルドシートの着用をしないまま座席に座ってのシートベルト締め付けによるもの。この事故を見て真っ先に感じたことは、シートベルト着用の目的を取り違えているということです。
本来シートベルトの着用は、万一の事故の際、乗員の身体を固定し、その命を守ることです。チャイルドシートをしないお子さんは、大人用のシートベルトでは装着位置がずれてしまい、今回のような内臓を圧迫するような事故につながります。
では、この事故、子どもだけのリスクなのでしょうか? 実は大人でも起こる可能性は十分あるのです。シートベルトは、運転者が身体をずらすなど座り方が正しくなければ、本来、鎖骨や腰骨にかからないといけないベルトが首や腹部にかかり怪我や死亡につながるのです。実際、私が聞いた死亡事故は、ベルトは着用していたものの、正しく装着していなかったために死亡したというものでした。今一度、シートベルトの重要性を再認識し、ご自身の命を守ってください。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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