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物流ニュース
効果あったのか「トラガール」 「ジェンダー主流化」を考える 女性の声どう届ける
2026年6月3日New!!
12年前に国が始めた「トラガール促進プロジェクト」は女性ドライバーの増加に寄与したのか。

中国運輸局自動車交通部の貨物課長を務めた田中幸久氏は「効果など公表できるデータがない」としつつ、「女性同士の共感、モチベーション向上などがあったとするなら、それが国が応援することでの効果では」と話す。現在も女性の就業率は3%程度とされており、同プロジェクトを今後も続けるなら、具体的な成果が見たいところだ。
「ジェンダーという言葉に拒否感を持つ人もいる」――。
3月中旬に中国運輸局が主催し、女性参加者がトラック事業の「ジェンダー主流化」について意見交換する懇談会での発言だ。社会的、文化的な性差(ジェンダー)の平等があちこちで議論されているが、言葉の意味や実態の理解はどの程度深まっているのか。また、事業者はジェンダー平等の実現をどう見ているのだろうか。
国交省は男女で異なる課題に目を向け、それぞれのニーズに対応し政策立案や事業を実行していく取り組み「ジェンダー主流化」を推進している。今回の懇談会は、トラック・物流Gメンとして管轄を超えて活動してきた中国運輸局自動車交通部の田中幸久・貨物課長(当時)の〝肝入り〟で開かれた。広ト協の女性活躍促進検討部会(高橋理歌部会長)の協力で同部会メンバー、管内の運送経営者、ドライバー、管理部門などの女性が集まった。
会は事前アンケートを基に、トラック業界を表す漢字や、入職後に感じたギャップについて、それぞれ発言があった。ある女性経営者は「私自身は性別のギャップを感じた経験がない。それより下をくぐる事業者やそこに依頼する荷主のように業界の古い慣習が疑問だし、まず改善するべきと考える」と話した。
また、別の社長も「いろいろな場面で古い考えの人はいる。その人に理解してもらうより、時代が変わるのを待ったほうが早い」と言い切った。
ジェンダー主流化への改善点として、ある経営者から挙がったのは冒頭の「その言葉にアレルギーがある」という発言。身近な仕事仲間でも同じ感覚を持つ人が少なくないとし、「拒否感を持つ人がいることも踏まえて、会社では管理職がまず理解し、意識を変えないとこの議論は始まらない」と考えを示した。
◇
「ジェンダー」というと何となく女性優遇、性差別などと意図しない見方をされることもあるように思う。登場したばかりの概念で理解が追い付かない人も多いのではないだろうか。今回の懇談会は会社での立場や、転職・子育て経験の有無などさまざまな背景を持つ参加者が集い、「ジェンダー主流化」の受け止めや期待感も人それぞれということが明らかになった。一方、「特に働くなかでの妊娠、出産、子育ては女性同士で議論しないと解決できない課題」と複数の経営者が認識していた。いまのトラック業界には女性が少なく、女性の声を届ける機会や方法がまだ少ない。その視点でも、この業界で働く女性が増えることを期待したい。
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