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ブログ・高橋 聡
第313回:令和時代の運送業経営 歩合設計編(113)
2026年7月7日New!!
「頑張る運送業経営者を応援します!」というシリーズで「令和」時代の運送業経営者が進むべき方向性、知っておくべき人事労務関連の知識・情報をお伝えしています。
今号も前回に続き「評価制度設計編」として時間外上限規制(2024年問題)への給与設計面での対応について解説してまいります(その8)。
1.時間外時間数などを評価項目にする場合の留意点
大手引越会社の判決を踏まえ、出来高歩合給をやめて、時給制・日給月給制・月給日給制に移行することと併行し「評価制度」を導入するという考え方自体は、理解できなくはありません。しかし、ドライバーの納得感が得られないケース、評価者とドライバーのコミュニケーションに問題があり、評価制度が機能しなくなっているケース、ドライバーの離職につながってしまうケースなど、さまざまなリスクが伴うことに留意する必要があります。出来高歩合給は、時間をさほど意識せずに運行してもらうことが経営的なメリットで、実際に弊社のお客さまの会社でも出来高歩合給が導入されている会社の方が労働時間数は短くなっています。このことは労働基準監督署や運輸支局などの行政当局や裁判所でもあまり認識されていませんが、そのような傾向にあることは事実です。
よって、経営者の判断としては出来高歩合給の廃止により労働時間数が増加してしまうことが懸念されるため、「評価制度」を導入する際に、「時間外労働時間数」や「拘束時間数」を24年問題対応項目として採り入れるケースがありますが、時間系の基準を設定する場合には注意が必要です。
なぜならば、時間外時間数や拘束時間数が増加した原因が、「ドライバー個人」にあるのか、「現場の状況にあるのか」の判別が難しいからです。ドライバーは「現場で待たされた」「荷主の指示で構内に入れなかった」と主張し、それが原因で月間残業時間数が80時間を超過する場合などが想定されます。このような場合には現場に精通した所長・評価者が原因を分析し、実際に現場起因のものであればドライバーの評価からは除外する必要が生じます。
2.評価のポイント
時給制度の場合には「労働時間の長短」で給与額が決まります。そのため悪意のあるドライバーは意図的に労働時間数を伸ばすことも考えられます。24年問題対応状況をドライバー評価に組み込む場合には、労働時間を適正に把握する仕組みとともに時間数に影響している要素を見極めて判断することが必要です。
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筆者紹介
高橋 聡
保険サービスシステム社会保険労務士法人
社会保険労務士 中小企業診断士
1500社以上の運送会社からの経営相談・社員研修を実施。
トラック協会、運輸事業協同組合等講演多数。 -
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