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ブログ・川﨑 依邦
労働審判・全面勝利体験報告(32)配車業務を限界と判断
2011年2月4日
社内管理体制を強化する方針が打ち立てられたものの、申立人は、配車業務が厳しいなどと愚痴を言うばかりで、業務姿勢の改善に積極的に取り組もうという態度が見受けられなかった。
さらには、特定の荷主の○○という担当者との関係がうまくいかず、「これまで何度も話してきたが、特定の荷主との取引が続く以上、自分の苦痛は一生続く。辛いんだ」などと発言しており、かつ、これまでの日報においても同様の記載が認められたため(甲84、甲99、甲222、甲223、甲228)、川?常務と川?社長とが協議の上、申立人については、配車業務に限界を感じているものと判断し、人事異動をすることになった。イ 相手方においては、経営戦略として今後、主要荷主以外の取引を拡大していく新規業務に取り組むことを計画していた。そこで、申立人に対しては、その能力(几帳面な性格や、現場管理能力)を最大限生かし、将来は、運送会社を全体として経営指導する実力を付けて欲しいとの考えから、人材派遣部門の現場管理リーダー兼輸送管理業務としての辞令を平成21年7月16日付で行ったものである。
その業務内容についても、申立人の能力などに照らして、決して不可能ないし加重なものとは認められず、業務内容について不明な点などは、申立人が川?常務に質問し、それに対して川?常務も説明を行っていた(乙21)。
また、辞令の翌日である同17日には、申立人は川?社長に対して、「私は辞令に対して真剣に受け止めます」「派遣拡大を目標に一生懸命がんばり、その他の派遣先についても全体を把握し派遣業務の拡大を目指します」「新規の開拓についても常務のノウハウを学び開拓を目指します」などと記載した決意文を提出しており(乙22)、人事異動における新たな職責に対して、積極的に取り組む意向を有していたことが明らかである。(答弁書より)
筆者の経営コンサルティングの経験によると、労使トラブルによって経営者が病気になったこともある。病気で済めばまだいいかもしれない。命を落とす経営者すらいる。
なかには交渉事を全て投げ出して雲隠れする経営者もいる。わかりやすく言えば逃げるのである。あげくの果ては会社を潰したり、実質上の経営権を労働組合に譲り渡したりするケースもある。経営者は「こんなことなら、どうして経営しなければいけないのか。何もかも嫌になったよ」と逃げ出すこともある。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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