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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(107)経営活性化シリーズ56

    2016年4月21日

     
     
     

     (56)全員参画経営のすすめ=心を一つにする 



     全員参画経営は、目標に向かって各自の持ち場で心を一つにしていくことである。心を一つにする上で、経営ピンチの状況を共有することが大事である。

     「自社収益の低下、売り上げ低下、ドライバー不足、営業不足、事故など」業績悪化や伸び悩みの原因には、こうした外的環境や要因のせいにして、自分自身を見つめ直すのを忘れることで起こりうることもある。業績(利益)に対する最終責任は企業の代表者であるが、各部門や各担当者の成果の集約が業績という結果で出てくることを考えると、経営者だけなく、管理者やリーダー、事務スタッフに至るまで自己責任意識を高めて、人のせいにしない、なぜこうなったのか、自分の動き方に問題点がなかったかどうか、改善するためにどういう行動や一手を打つのか考え、実行しなければならない。そういう問題意識を持つ場は企業によって違うが、経営会議であったり、幹部会議や現場ミーティングということになる。

     中小運送業の管理者意識は、全員参画経営の中で磨かれていく。会社にいれば給料をもらえるという意識から、自分の給料(人件費)を稼ぐために、今の動き方で十分なのかということを、会社全体の業績が悪化、収益基盤が揺らいでいるなどのピンチに遭遇して今一度、自省して経営者をはじめ、各責任者、各担当者が自己意識を高める必要がある。それぞれが自分事として捉え、周りのせいにせず、環境や動き方を変える工夫や努力を実践しなければならない。

     業績悪化する中小運送企業の特徴は、
     ?営業不足
     ?人員不足による休車が多い
     ?コスト削減努力が足りない(修繕費が高い、燃費が悪い)
    の3点である。逆にすると
     ?営業活動の充実と推進
     ?車両フル稼働による売り上げ
     ?コスト削減努力をする(車を大事にする、燃費向上)

    となる。現在、業績が低迷している要因を突き詰めた際に、この3点を実施できているのかどうか検証することである。どれか一つでも欠けていれば、それを補うためにどう動いていくのか、身動きが取れない要因を改善するためにどうするのか、動きの質を高めるための体制や時間の使い方など自分の動き方を反省して、改善行動を実際に起こしていくことを、経営者だけでなく、全員実施することが全員参画経営の基本である。

     心の持ち方が決め手となる。心という目に見えないモノが全員参画経営を創り上げていく。一人ひとりの心が一つになることは足し算ではなく、掛け算としてパワーアップしていくことである。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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