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ブログ・高橋 久美子
第382回:カッコつけるのがリーダーの美学だ!
2018年12月17日
トラック20台以下の運送会社の社長のためのアドラー心理学について話を続けていきます。
今日は、「自己肯定」と「自己受容」の違いについてです。自己肯定とは、すごく簡単に言うと「自分はできる!」と信じて、自分を鼓舞することです。ポジティブな言葉を口にして、前向きにモチベーションを上げるイメージです。
「リーダーたる者、決して人に弱みを見せてはならない」
そんな言葉が口癖の、責任感が強く頼りがいのあるカリスマ社長には、こんなタイプの人が多いかもしれません。
一方、自己受容とは、「ダメな自分も受け容れる」ということです。
いいところもあるけど、こういうところはダメだなぁ。ここが苦手だなぁ。というように、弱みや情けない部分も、「ある」という事実を、まずは「受け容れる」という態度です。
弱みや情けない自分を直視し、受け容れることは、勇気がいります。
しかし、自分のプラスの面と同様に、マイナスの面も、そして、ポジティブな感情だけでなくネガティブな感情も、「ある」という事実を受け容れる。
つまり、「自分の中にある多様性」を受け容れる。そうすることで、自分と違う思考や価値観を持つ他人のことも受容できるようになるというわけです。
今までの時代のリーダーは、「できる! できる! 俺はできる!」と、自分を鼓舞して、前向きに突き進むことを強いられました。
しかし、時代の変化と共に、求められるリーダー像が変わってきています。かつてないほどの多様性の時代を迎え、現代は、多様性を受容できるリーダーが求められてきているのです。
そのために必要なのが、あなた自身の自己受容です。あなたは自己受容できていますか? 自分の弱いところや、情けない部分を見ないようにしたり、ネガティブな感情を押し殺していないでしょうか。
「そうは言っても、カッコつけるのがリーダーの美学だ!」なんていう反論も聞こえてきそうですが、自分の多様性を受容することで、初めて、他者の多様性も、受容できるようになります。
もちろん、他人の前で弱みを吐露する必要はないですが、自分一人になったときに、ぜひ一度、ゆっくり自分と向き合って、自分の中の多様性を見つめてみて下さい。
この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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