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射界
2019年11月4日号 射界
2019年11月11日
「だれでも自分の荷が一番重いと思う」。他人の仕事が楽に見え、だれでも自分の仕事が一番辛いと思っているが、やってみればどの仕事も楽ではないという戒めだ。「隣の芝生は青い」「隣の花は赤い」と言いかえることもできよう。どんな仕事でも不平や不満が出てくるものだ。
▲運送会社でも「あの配車マンは、オレだけにきつい仕事ばかりを振ってくる」と思っているトラックドライバーは少なくないだろう。そうした不平不満が積もっていけば、ドライバーの離職につながることもあり、運送事業者としては注意が必要だろう。人材不足が慢性化している中、そう言ったフォローも考えなければいけない世の中になってしまった。
▲楽に見える仕事というのは、その仕事をしている人間が効率的な働き方を考えて、段取りしているからこそ、隣から見れば楽に見えるのだろう。実際に働いて見れば、同じようにできるかは疑問だ。簡単な仕事をわざわざ難しくしている可能性もある。仕事に慣れてしまい、「もっといいやり方があるのではないか」という考えや興味を失ってはいまいか。
▲運送事業者にとって安全運行は第一。安全を損なうような効率化ならするべきではない。しかし、その範囲の中でどれだけ「楽な方法」を見つけることができるかを考えなければならない。本当に「隣の芝生が青い」のなら、その住人に青い芝生の育て方を聞くしかないだろう。楽な仕事をするにも、それなりの苦労をしなければいけないのだから。
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