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ブログ・船井総研ロジ
第57回:地震速報付き自販機設置ビジネス
2010年5月25日
気象庁と防災科学技術研究所が共同開発した、震度情報を速報する仕組みです。全国1,000箇所に設置された地震計が、地震の初期微動(P波)を検知します。これにより、想定される被害の多くを未然に防ぐことができます。
今、日本国土の非常に多くのエリアで、30年以内に高確率で大地震が起きると言われています。(参考: http://www.j-shis.bosai.go.jp/ )
そのため、工場や倉庫、教育施設(学校、幼稚園など)などの事業所で、緊急地震速報の受信装置が導入されてきています。工場や倉庫では、特に危険物や重量物を取り扱っているところが、積極的に導入しています。
しかし、マクロのキャパシティーから見ると、まだまだ普及率は低いと言えます。「緊急地震速報の必要性は、確かに解かる。しかし、コストが・・・」という事業所が多いのです。初期導入コストが数万円~数千万円(規模によります)、ランニングコストが月額数千円~数万円は要るからです。
「そりゃ、できれば欲しいけど、高いから・・・。大地震なんて、すぐには来ないだろうし・・・」というのが、担当者の本音です。
そこで、受信装置の売り手の1社であるテレネット( http://www.telenet21.com/ )が開発したビジネスモデルが、”緊急地震速報受信機付き自動販売機設置ビジネス”です。あらかじめ受信装置を付属させた清涼飲料自販機を、普及させるビジネスです。
ご存知のとおり、多くの場合、自販機というのは、設置場所を無償で提供(貸与)し、売上高の何%かを受け取るというビジネスモデルになっています。例えば、工場Aの構内に設置されている自販機は、飲料ベンダーBが、場所代を無償にして設置させてもらっているのです。その代わり、売上高の20%をベンダーBが工場Aに支払うといったモデルです。
つまり、設置される側には、ほとんど何のリスクもないモデルなのです。
テレネットは、そこに目を付け、飲料ベンダーと組んで、”緊急地震速報付き自販機”を開発しました。受信装置が付いていることを付加価値にして、事業所に対し、既存の自販機との入れ替えを提案していくのです。受信装置の導入コスト、ランニングコストは、飲料ベンダーが負担します。
設置される側には、従来と同様に電気代以外は、何のコストも発生しません。リスクなく、緊急地震速報の受信装置と飲料売上からの歩合を手に入れることができます。
しかも、この自販機は最新式の省エネモデルです。今設置されているほとんどの自販機よりも、電気代が約70%カットになります。
また、震災発生時に、自販機をフリーモードにして、飲料の無料供給対応をすることも可能です。
同社は今、このビジネスの代理店を募集中です。リスクフリーで導入がスムーズなビジネスですから、工場や物流拠点などの事業所に出入りしている物流企業にも向くビジネスモデルだと思います。
実際に自販機を設置したり、メンテナンスを行なったりするのは、飲料ベンダーです。代理店は、入れ替えの意思を聞いてくるだけです。
収益は、ロイヤリティ(設置協力金)とインセンティブ(継続協力金)です。どのくらいのフィーになるかと試算すると、10階建てのオフィスビル10棟に、1階当たり2台ずつの自販機があり、それらをすべて入れ替えたとして、初期にもらえるロイヤリティが420万円、その後のインセンティブが3年間で1,008万円、合わせて1,428万円になります。
非常に社会性が高く、効率もよいビジネスですから、ぜひ前向きに検討してみてください。
・詳細・問合せ→ http://www.telenet21.com/
(株式会社船井総合研究所・橋本直行)
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は09年04月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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筆者紹介
船井総研ロジ
本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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