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ブログ・船井総研ロジ
第22回:物流業から循環型農業へ
2009年9月1日
昨今の燃料高騰に伴い、物流企業からの新規ビジネス参入が増えています。物流業に関連したビジネスへの新規参入はもちろんのこと、中には、農業ビジネスへの新規参入というパターンもあるのです。
農業を取り巻く環境として代表的な問題といえば、農業者の高齢化、食料自給率の低下、世界的な人口の増加等があげられるでしょう。最近になり、食糧不足の問題が日々クローズアップされてきているので徐々に意識され始めましたが、これらの背景を踏まえると、今後の日本においては自ずと農業が主力産業化していくことが想定されるのです。
現時点で一般の企業が農業ビジネスに参入した場合、簡単に成功できるものではありませんが、新たなビジネスモデルが構築されております。それは、食品リサイクルビジネスを絡めた複合展開を進め、循環型農業ビジネスを行うというもの。まさに、収益性を高めた事業展開が可能となっています。
愛知県のHOTREX社では、既にこうした事業展開を始めており、今年から食品リサイクルにより生産される液体肥料を用いたテスト栽培にも取り組んでいます。HOTREX社の長谷社長自らが鍬を持ち、農業という事業を身体で学んでいるのです。私(山田)も一緒になって土づくりに取り組んできました。農業は野菜づくりではなく土づくりだとよく言いますが、まさに土との格闘だと言えます。
さて、現在、テスト栽培を進めると同時に食品リサイクルビジネスを始めるべく許認可取得に向けた準備を進めている状況ですが、本格的な稼動を始めた際には、まさに大規模な農業展開を仕掛けていく予定です。本来、「循環」することが自然の流れですから、農業ビジネスと食品リサイクルビジネスを複合的に考えることは当たり前のことなのでしょう。そして、そこに農業ビジネスの活路が見出せるのです。
(株式会社船井総合研究所 環境ビジネスコンサルティンググループ 山田浩太)
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は08年7月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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