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ブログ・船井総研ロジ
第119回:静脈物流・静脈物流が一体となった取り組み
2011年11月22日
先日、関東地盤のスーパーのベイシアが食品卸大手の日本アクセスと組んで、食品リサイクル率を高め、廃棄物処理コストを削減する取り組みがプレスリリースされました。この取組みは、ベイシアの店舗に商品を配送する日本アクセスのトラックが、帰り便で配送先の店の食品廃棄物を持ち帰り、家畜の飼料へ回すと共に、その飼料で育てた豚をベイシア様が店で販売する「再生利用事業計画(食品リサイクルループ)」という、食品リサイクル法で定められた認定制度を活用したものです。
食品廃棄物の運搬は、商品を配送する物流企業ではなく、廃棄物収集運搬企業が行うのが一般的ですが、この「再生利用事業計画(食品リサイクルループ)」の認定制度を活用することにより、物流企業が廃棄物を運搬する許認可がなくても食品廃棄物を運搬することが可能になるのです。
まずは、千葉県・茨城県の17店で取組みを始めるということですが、同一トラックで商品と食品廃棄物を運搬する動脈物流と静脈物流が一体となった取り組みは、物流企業にとっては非常に興味深い内容であり、理想とする物流のあり方でしょう。
最近は、「リサイクル」と「コスト削減」をキーワードに、スーパーや外食店にてこの「再生利用事業計画(食品リサイクルループ)」の認定制度を活用した取組みが全国的に増えております。理由は、物流企業と荷主の双方にメリットがある取組みだからです。
よって、荷主または配送先でスーパーや外食店との取引がある場合には、今回の事例を参考に、同様の物流網を構築していただきたく思っております。
(株式会社船井総合研究所・下川譲)
☆船井総研が運営する環境ビジネス情報サイト「eco-webnet.com」
※記事は11年1月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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