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  • ブログ・花房 陵

    ようこそ!ルーキー

    2008年5月6日

     
     
     

    ●配属が決まられた新人物流部門の方々へ
     座学や実技、OJTを経て配属が決まり、毎日元気に勤められていますか。先輩の指導事項や協力会社の関わり方に躊躇されているでしょうね。習うより慣れよとは、黄金律です。ましてや、体を使う職業ですから頭で理解していても、手足が動かねば、千本ノックが待っています。
    ところで、ロジスティクスの対象範囲が広いことに驚かれている方も多いことでしょう。ゆえに、物流の重要性やトップマネジメントの見る目がこんなに厳しいモノなのかを体感している方もあるでしょう。早く慣れねば、良い仕事をこなしたい、先輩に認められたい、・・・焦りもありましょうが、まずは経験の少なさと若さをもっと主張して、物流の本質に迫って見ましょう。同期生が集うときにも、愚痴や比較ではなく、ロジスティクスが何のための職業なのかを熱く語ってほしいもです。
    ●職業の専門性は、習熟と学習に規定されます
     学生時代の興味と関心がどれほど強く、優れていたとしても職業としての専門性は経験年数には叶いません。知識はデータ、インフォメーションであっても実務では知恵というインテリジェンスに転嫁されなくてはならないのです。知恵は伝えられていく情報でミームというものです。時間と経験が必要です。あせりは禁物で、問題意識(懐かしい用語ですよね)がしっかりあれば、経験と知識は知恵として開花します。
     実務経験で負けないのは、消費者としての感性です。若さが優れるのは、探求心とステレオタイプの見解を排除する問題意識です。
     消費者=あなた の優れていることは、企業がうたう「顧客満足」の真偽を問えることです。職場や部門がCSを言うなら、あなたの職務がどのように満足を生み出すのかを、バイアスや斜に構えることなく問うことです。
     その仕事は誰を喜ばすことなのか、そのプロセスが他の手法よりも優れているのか

    ●物流業界でも製造業でも、最終消費者=家計を忘れてはデフレを超えられない

     偏ったニュースソースの日経新聞を読んでいても、デフレの真因が供給過剰であることは、おそらく誤りではないでしょう。真因に対する施策としては、様々が取られていますが、銀行支援や行政の構造改革がふさわしいかどうかは議論が分かれます。
     なぜなら、日本のデフレ市場では520兆円のGNPが低下し続けているからです。GDPの6割は個人消費、家計支出であることは何十年も変わりません。企業の投資は3割、公共投資は1割で、貿易収支(輸出の純増は1%にもなりません)
     消費者が買いたいもの、家計で必要としたいモノの供給が過剰で、売れなくなり、価格がさがっていることがデフレの原因です。日本は貿易立国ですが、輸出に見合う輸入を政策的に受け入れざるを得なく、対応が遅れれば為替市場で交換レートが修正されてしまいます。輸出入で供給過剰を回避できないのです。
     残念ながら物流活動の多くは、このGNPのうち10%相当を経費としています。だから物流が問題視されていると言えば、企業の経費率では広告宣伝費の方がもっと多いはずです。交際、広告、TVコマーシャル、印刷、ロゴ、媒体・・・効果はよく分からないのに、去年と同じ額の広告宣伝費が毎年承認されています。
     物流コストが問題なら、広告宣伝費は「消費者に夢を売る、宣伝業界にボーナスを出している」と反論すべきでしょうね。

    ●企業マンになったら、青き哲学を忘れないでほしい

     組織の歯車として活躍の場は確かにあるでしょう。でも、組織が本当に正しいのか。企業はあなたの人生を送るべきステージであるかどうかも、問わねばなりません。 企業活動は経済学に依りながら運営されてはいますが、経済学は進化し続けています。前の理論の誤りを訂正しながら、新しい理論を打ち出しています。
     誰でも疑わない需要と供給の交差理論すら、情報の非対称性では需要曲線が歪曲して価格と数量が折り合わないことが証明されました。
     様々な情報システムを駆使すれば、すべての事象は証明できる、情報の活用こそが企業の新しい価値の源泉であると広告されますが、情報論の古典クロード・シャノンは「興味を持たない対象への情報発信は無駄である」と定義しています。 何でもかんでんデータを集めても、ゴミになると古くから分かっていました。
     SCMやその他の経営理論でも、ゲーデル定理やオッカムの剃刀に従えば、「よく分からないものは実現できないし、単純なものだけが真理に近い。あわてなくてもいいのだ」と哲学でも切っています。
     さらに、アポロでも高度に自動化された工場でも、すべての根本はスタート時点で厳格な指数計算で打ち上げたり、稼働するのでなく、徐々に軌道修正するのがサイバネティクスの本質でもっとも実用的であることは、ウィナーが本に書いて証明しています。

    ●資本主義の闘争 ビジネスロジスティクスは

     どこの誰があなたの企業のサービスや商品にお財布を開いて待っているか。
    これに尽きる職業の本質はありません。ならば、ルーキーであるあなたの消費者としての感性と、業界知識を得た問題意識がすべてでしょう。より早く、より正確に、より安全にこなす職人技は、後から専門家として大成すれば遅くはありません。
     せっかく市場としてのお財布集団があるのなら、喜んで支払ってもらうために、より多くの支払いを抵抗なしに感じてもらえるには、速く安く安全に物流作業をするだけでは、全く話になりません。
     物流サービスを習い、コストと品質を知ったとしてもある意味でナンセンスでしょう。「お得意先からは、ソレだけ?」と言わずとも、渋々財布を開くだけです。
    ●売りて喜び、買いて喜ぶ、ことを本当に考えるには
     消費者が渋々使っている300兆円の買い方、売り方を素朴に、意外に、劇的に、抜本的に考える時間と余裕があって、しかも許されるのは今だけでしょう。
     経験を積み、業界の制約を知り、体裁や見栄を身につけると本質を見失いがちになるものです。自分ではなく他人に影響されるようになるモノです。社会やしきたりに左右されるようになります。だって、人間は個人ではなく社会に依存した動物だからです。知らずに表情も内面も精神もまごころもどこかに置き忘れてきてしまうものです。
     松下翁は職業を喜びの種と言いました。これがデフレとあなたの会社の発展には欠かせない最大の課題であり、テーマです。あなたの職場で答えを探してください。
     巨額赤字の申し子だった国鉄は、フルムーンパス他の旅の手段を販売して顧客支持を取り付けて再生しました。郵政公社も同様の赤字サービス部門を、24時間対応で販売チャンスを獲得しようとしています。割引販売、時間延長は誰でもが考えつく初歩ですが、姿勢が違います。それが再生と生き残りの施策だと思うのです。気が付くのは新しい知性なのでしょう。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    花房 陵

    イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント
    コンサル経験22年、物流から見た営業や生産、経営までをテーマに 28業種200社以上を経験。業種特有の物流技術を応用して、物流 の進化を進めたい。情報化と国際、生産や営業を越えたハイブリッド 物流がこれからのテーマ。ITと物流が一体となる日まで続けます。

     
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