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  • ブログ・花房 陵

    環境対策してますかー!

    2008年7月25日

     
     
     

    ☆地球環境に負担を強いているのは我々で、すねをかじり続ける放蕩息子よろしくに、好きなテレビを見放題しながらぬくぬくのお部屋で煌々と明かりをともす生活を続けることは、いけないことだと知りながらの不作為の罪。
    足下の水と緑の大地は先人から受け継いで行かねばならない大切。水も安全もタダでないことに慣れたのだから、空気も大地も慈しむことを、京都議定書は薦めているのです。
    ●運輸部門の責任は重いのです
    洞爺湖サミットでコミットしたのは、日本は先進国の代表として、地球温暖化を防止するためにリーダーシップを発揮してCO2削減に取り組まなければなりません。環境先進国はEUに手本が沢山ありますが、民生運輸部門の省エネはすでに始まっていてもCO2排出総額の25%を占めています。まさに環境を意識した物流活動を心がけなければ、後顧の憂いをもたらすことになります。
    産業部門では、CO2,NOxの上図さを排出枠に使ってビジネスにしようとする動きもありますが、何より許せないのは環境税への産業界の反対表明です。努力は報われ、ただ乗りを許さない世界的な取り組みなのに、CO2排出に制約を掛けなければ厳しい目標への到達が危ぶまれます。アメリカと中国が参加していないからといって、安きに流れるのは将来世代への裏切り行為です。
    ●中央経済社『環境調和型ロジスティクス』
    物流部門の役割を行政は『環境調和型ロジスティクス』と呼んでリードを行っています。私達が共同で制作した本ではマニュアル(LEMSといいます)の解説と企業の努力の実態を紹介しています。私は、指標パフォーマンスの解説部分を受け持っていますが、ひたすら計測と推移の公表こそ重要と繰り返しています。
    環境を考慮した活動、環境に配慮した製品、環境を大切にする企業・・・・環境をうたい文句にした広告宣伝活動は、許せないマーケティングです。比較も実証もなしで、「我らが最も優れている」のは、真実が半分にも届きません。当たり前のことを主張するために、今までの消費量はどうだったのか、今はどのように消費量が変わったのか。結局、企業利益の代償として、どれほど環境負荷を掛けてきたのかを正直に、事実で語るのが環境パフォーマンス指標の意義です。
    消費エネルギーでCO2他の排出量が計算できます。「環境報告書」ではなくこれからは、排出量の推移はCSR報告書に記載すべきものと主張しています。
    エコに徹するロジは、賞賛(アドミラル)されるべし。企業はもはや、市場のインナー・マインド・カンパニーとして評価される存在に移行しています。
    ご覧になってください。中央経済社『環境調和型ロジスティクス』長谷川勇編著 
    ●こんな成長ならごめんだ
    日本のGDPは約500兆円で、これが増えることが経済成長になっています。成長は善かというと、必ずしもそうでないことは子供の成長が体重や身長だけでなく、内容や質が大切だということにあります
    防御や保険、失敗の対策としての支出もGDPなんですね。病気も疲労回復のためのレジャーも、裁判費用も事故の示談金も環境保全や火事、天災の復旧費用もGDPだから、災害や疫病、人への悪さが増えると経済は成長したことになる。
    これから環境問題が大きくなると、環境修復の費用が増えるのは確実で、病気も増える、予防も増える、余計な出費が増えるのは憂鬱で、このことは成長とはいえません。中野孝次「清貧の思想」に立ち返るのは、ビジネスマンとしては辛くても森永卓郎「年収300万~」の主張はよく分かりますよね。
    ●ムダな物流活動が、無くならないのは
    委託物流で25兆円、自社物流回りの生産計画や調達、自営物流でも25兆円が費やされています。併せて50兆円以上、500万人がモノに苦労しながら仕事を続けています。一度思いっきり壊して、ヒトモノカネを再配置できたら見事な姿が浮かび上がるけれども、不平等な被害を受ける人々が出てしまいます。社会的不平等という正義があるからインフレは悪だと経済学は証明しました。
    では、デフレは善かというとそうでもなく、また悪玉扱いを受けています。そしてすでにデフレは脱却していると、政治は語ります。どっちがどうなんだと問えば、均衡成長こそ正論で、そこには政治経済社会技術緊張の安定といわれます。
    安定繁栄ならば、物流活動は生産販売の計画運営に比例して、波動も少なく突発需要にもため腰が効くというもの。世は逆に流行は突出して、生産活動も雷雨の需要に設備投資が追いつきません。ムダな物流はそこに生じて、物流無責任論とかいうのが起きれば良いのに。
    ●物流管理の目的は
    実需に対応した製造販売をSCMといい、ロジスティクスの真の姿と論じる学者がいます。製造と販売の中間にいて、さらに消費地に頻繁に出入りするなら情報もあるだろう。市場のニーズを拾うのも、競合の動きを写すのも物流活動のついでにできるのだから、経営意思決定にもっと関わる必要があります。コストの管理人だったりするのはついでの役割で、ホントは市場への供給バランスを計る番人です。
    作りすぎない、売りすぎない、当てのない競合合戦を事前に止めて、自社の資源を市場に沿わせていくのが、バランスある成長の秘訣でしょう。だって、10年前の最高益にはそうだったからです。売上の増加と利益の捻出、コストの削減と地球環境への負荷低減を通じて、市場の賞賛を受けるために、物流活動の役割は変わりつつあるのです。

     
     
     
     

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  • 筆者紹介

    花房 陵

    イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント
    コンサル経験22年、物流から見た営業や生産、経営までをテーマに 28業種200社以上を経験。業種特有の物流技術を応用して、物流 の進化を進めたい。情報化と国際、生産や営業を越えたハイブリッド 物流がこれからのテーマ。ITと物流が一体となる日まで続けます。

     
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