近年、あるNPO（Nonprofit Organization：非営利団体）がアメリカの
大学生の就職先人気ランキングで、常に、トップ10に入っています。
2010年には、グーグルやディズニー、ゴールドマン・サックスなどを
抑えて、第１位を獲得しました。
一般企業や行政機関ではなく、NPOが、これほど上位に挙がるのは、
驚きです。
そのNPOは、「Teach for America（TFA）」です。
1989年に、プリンストン大学の学生だったウェンディ・コップ氏が、
卒業論文で提案したアイデアからスタートした、教育系のNPOです。
熱意を持った大学卒業生を、アメリカ各地の教育困難と認定された
学校へ派遣し、常勤教師として２年間赴任させるというプログラムを
推進しています。
多くの若者が、このTFAの理念活動に共感し、手を上げているのです。
もちろん、本プログラム修了者は、荒波にもまれる２年間を過ごして
力を付けるため、多くの有力企業から欲しがられるということも、
人気の理由のひとつでしょう。
しかし、修了者の６～７割は、教育界に残る選択をするそうです。
過半数以上が、キャリアパスとして身を投じているのではないのです。
若者の価値観は、間違いなく、将来の一般的価値観になります。
わが国でも、NPOへの大学生の関心度合いは上がっています。
TFAの日本版、「Teach for Japan（TFJ）」も立ち上がり、１期生は
既に現場に入っているそうです。
一般企業としても、将来の生き残りのために、この時流は、しっかり
押さえておかなければなりません。
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