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ブログ・高橋 久美子
第117回:適正運賃で契約できるUSPのチェック方法
2012年5月29日
隣の運送会社よりも、高い運賃で契約してもらうために、あなたの会社の「USP」を作ります。USPを作るには、次の3つのステップが必要です。
【ステップ1】他の会社と違う、あなたの会社の特徴を見つけ出す。
【ステップ2】あなたの会社と取引した場合に生じるお客のベネフィットを見つけ出す。
【ステップ3】見つけ出した特徴とベネフィットを合体させる。
ここまでの作業が終了したら、今度は、そのUSPが「適正運賃で契約できるUSP」になっているかどうかをチェックします。チェックの仕方は簡単です。次のA~D、4つの分類のマトリックス力学の視点から検証します。
A、とても際立った特徴で、なおかつ荷主のベネフィットもとても大きいと感じられるUSP。これは隣の運送会社よりも高い運賃で契約できるUSPです。
B、特徴は際立っているが、あまりベネフィットが感じられないUSP。他にはない特殊な車両を持っている場合などがこれにあたります。特徴とニーズが合致する一部の荷主に対してのみ適正運賃で取引できるUSPです。
C、あまり特徴的ではないが、荷主にとってのベネフィットが高いUSP。「緊急対応が可能」などがこれにあたります。これは、ライバルが多く価格競争になりやすいUSPです。
D、あまり特徴的でなく、荷主にとってのベネフィットも低いUSP。これは、運賃を下げても契約できないUSPになります。
特徴を横軸、ベネフィットを縦軸として、マトリックス図を作ってみて下さい。ステップ3で特徴とベネフィットを合体した、あなたの会社のUSPを、この図に当てはめてチェックします。「ちょっと特徴が低いぞ」と思う場合には、ステップ1で書いた特徴100を見直して、もう少し際立った特徴のものと入れ替えます。逆にベネフィットが低いようだと思ったら、ステップ2のベネフィット100を見返してみます。こうして、あなたの会社のUSPを、特徴もベネフィットも大きい、隣の運送会社よりも高い運賃で契約できる「A」のUSPに近づけていきます。
全国中小規模運送会社・経営改善推進委員会代表 高橋久美子
http://www.handlecover.com/kaizen/この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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