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  • ブログ・野口 誠一

    第1回:他山の石

    2004年1月4日

     
     
     

     年間倒産およそ2万件。30分足らずの間に1社ずつ消滅していく。その大半は中小企業である。なぜこんな事になってしまったのか。バブルがはじけたから、デフレに突入したから、というのは見やすい道理である。が、そんなことは言い訳にすぎまい。なぜなら、この逆風下でも業績を伸ばしている企業はたくさんあるし、なによりも、すべての企業が潰れているわけではないのだから。
     おそらく、倒産の真の原因は別にある。なかでも真っ先に指摘せざるを得ないのが、経営者の資質、倫理、経営能力の著しい劣化である。この「失われた10年」の最大の特徴は何かと問われれば、誰しも企業不祥事の続出と答えるに違いない。テレビをつけると、必ずと言っていいほどどこかの経営陣が詫びていた。それも大方が大企業で、なかば明らかな企業犯罪も含まれていた。


     問題は、なぜ企業不祥事が後を絶たないか、そこである。私はこの現象を常々、「経営者が失敗に学ぶ姿勢がないからだ」と考えている。その好例が雪印事件であろう。雪印乳業の子会社・雪印食品が、牛肉偽装事件を起こして会社解散に追い込まれた。火事場泥棒のような犯罪を犯したのだからそこは仕方あるまい。が、雪印本体(乳業)の経営陣にいま少し「失敗に学ぶ」姿勢があったなら、今回の偽装事件は防ぐことができたはずである。雪印乳業は食中毒事件を起こし、それを組織ぐるみで隠したとして社会の指弾を浴び、経営危機に陥ったばかりである。なぜ、その貴重な失敗体験に学ばなかったのか。そのときに企業体質なり経営体質なりを改めていれば、今回の再発もなかったのではあるまいか、と思うと残念でならない。
     失敗は成功の母である。企業はこの失われた10年の失敗例を「他山の石」とすべきであろう。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    野口 誠一

    八起会 会長
    株式会社ノグチプランニング 代表取締役

    昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
    昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
    しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
    翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
    弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
    再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
    昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
    平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。

    電話番号:03-3835-9510(倒産110番)
    HP:http://yaoki.html.xdomain.jp/

     
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