-
ブログ・高橋 聡
第274回:令和時代の運送業経営 管理職編(72)
2024年10月17日
【監査・調査対応編】72
「頑張る運送業経営者を応援します!」というシリーズで「令和」時代の運送業経営者が進むべき方向性、知っておくべき人事労務関連の知識・情報をお伝えしています。
今号は公的機関への対応という観点で公共職業安定所(ハローワーク)への対応について解説します。
1.求人、求職の状況
ハローワークでは月次で求人・求職者数データを公表しており、令和5年6月時点の東京地区・自動車運転従事者のデータによると、求人者数7909人に対し求職者数2106人、有効求人倍率は「3・76」倍となっており、求人者数が求職者数を大幅に上回り、依然としてドライバー不足の状況が続いています。なお、もともと東京地区ではハローワークを利用してドライバーを募集している事業者の割合は高くなく、多くは民間媒体を利用しているため、ドライバー不足の実態としては、さらに厳しい状況であることが想定されます。
2.求人票のポイント
ドライバー募集に関しハローワークを利用している事業者の割合は多くはありませんが、民間媒体への掲載内容について、ハローワーク求人票への記載方法が参考になるため、求人票を出しておくことをお勧めします。(1)求人票の記載方法
求人票で最も見られているのは「仕事の内容」についてです。仕事の内容の箇所に、自社の業務の特徴、社風、福利厚生などについてできるだけ具体的に記載することが大切です。未経験者の方向けには研修・指導について、また、小さなことでもいいので福利厚生について記載するといいでしょう。
また、求人PR情報の「事業者からのメッセージ」欄に会社の雰囲気や働きやすさについてできるだけ具体的に記載するといいでしょう。(2)休日、休暇
求職者は「休日数」「有給休暇の取得」を重視する傾向です。休日数は100日以上ないと応募が集まらない状況です。休日が105日だとしても面接時に求職者の意向を確認し、土曜出勤について話し合っておくといいでしょう。なお、合意し土曜出勤をしていただく場合には、法定外休日労働として割増賃金を支給する必要があります。
関連記事
-
-
-
-
筆者紹介
高橋 聡
保険サービスシステム社会保険労務士法人
社会保険労務士 中小企業診断士
1500社以上の運送会社からの経営相談・社員研修を実施。
トラック協会、運輸事業協同組合等講演多数。 -
「ブログ・高橋 聡」の 月別記事一覧
-
「ブログ・高橋 聡」の新着記事
-
物流メルマガ