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運送会社
向島運送 社風が生む高定着率
2019年8月2日
【広島】「うちはドライバーの定着率がいい。30年以上勤め上げる人もいる」と話すのは向島運送(須田稔社長、尾道市)の須田毅常務。昭和25年創業の同社。15人のドライバーが、造船関係の荷を積んで青森や愛媛など「造船所があるところはどこでも走る」(同常務)。保有するトラックは19台。ほかに鉄骨も運ぶ。
定着率の良さの秘けつは、同社の社風にあるようだ。まず「事務職とドライバーの力関係が同じ。『仕事は一人ではできない』ことを皆が理解している。事務と現場の人間に垣根がなく、互いの仕事を勉強する風景をよく見る」と同常務。
また、「勤務年数の長短で、月給の開きがあまり出ないようにもしている」という。もちろん年齢や経験による評価で基本給の差はあるが、ドライバー同士で不公平感を持たないよう手当などに配慮している。「実際にドライバー同士がとても仲が良く、会社の居心地の良さにもつながっている」と見ている。
新しく入る人は、ドライバー未経験者も多いという。同常務は「以前は即戦力を求めていたが、今は長い目で見て、未経験者のほうが育成しがいがある」と考える。「ディーラーからの転職者がいるが、クルマ好きで知識があることはやはり大きい。積載などの技術は会社に入ればいくらでも身に付くが、ドライバーはクルマが好き、運転が好きということがやはり大切」とし、この要素を持つ若者を積極的に採用したいと考える。
例え経験者であっても、まずは4トン車から乗せるという同社。指導に当たる先輩は適性をよく判断して同乗させる。ホウレンソウを徹底するなど、基本をコツコツ積み重ねた結果、居心地の良い会社になっているそうだ。
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