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製品・IT
【バーコードAtoZ10】カラーバーコード
2012年6月7日
11. カラーバーコード
バーコードや多段型の二次元シンボルは、バーの幅で情報化する技術であるため寸法精度が重要であり、マトリックス型の二次元シンボルでは、マトリックスの歪みが重要であった。これらは、いずれも高精度印刷できるバーコードプリンタと優れたデコードソフトウェアにより事なきを得ている。そして、今、色の組み合わせで情報化するカラーバーコード時代が始まろうとしている。その一つであるカラービットコードは、従来のような印刷精度を必要としない。
バーコードのカラー化は、情報化密度を高めるために昔から検討されているが、プリンタ技術とリーダ技術の発展により白黒でも高い情報化密度が達成できるので、カラー化する意味がなくなっていた。しかし、カラービットコードは、色の配列でコード化するために、印刷精度が要求されず、また、曲線など様々な形状にすることができる。赤、青、緑の3原色を使用しているので変色にも強い。更に、情報化密度は低いが、複数のコードを視野内で一括読取できることも特長である。
プリント基板、ガラス基盤、ファイルの背にマーキングすることにより、積み重ねたコードを一度に読み取ることができる。バーコードでは、1枚ずつ引き抜いて読み取りしなければならないが、カラービットコードでは、デジカメで写真を撮って棚卸をすることができる。また、ビデオカメラでリアルタイムに読み取り、目的の製品を探すことができる。
ファイル一括読取の例
アイニックス株式会社 http://www.ainix.co.jp/
代表取締役・自動認識コンサルタント
平本 純也
昭和52年3月、武蔵工業大学(現、東京都市大学)、電子通信工学科を卒業。同年、エヴィック株式会社に入社し、バーコード機器等のマーケティングと販売を担当。平成6年3月、バーコードとネットワークを使用により新しい価値を創造することを目的にアイニックス株式会社を設立し、現在に至る。イージーバーコーディング、POT移動時点管理、イーバーコード、RFID監視タグ等の自動認識コンセプトを提案。
<シリーズ>
【バーコードAtoZ1】「流通業界のバーコードの始まり」
【バーコードAtoZ2】「産業界のバーコードの始まり」
【バーコードAtoZ3】「日本のバーコードの始まり」
【バーコードAtoZ4】「新しい役割を担う流通標準バーコード」
【バーコードAtoZ5】「医療業界で普及するGS1-128とGS1 Databar合成シンボル」
【バーコードAtoZ6】「手術器具用バーコードの標準化」
【バーコードAtoZ7】「産業界で広がるダイレクトマーキング」
【バーコードAtoZ8】「ガラパゴス化した日本の医療用リストバンド」
【バーコードAtoZ9】「グローバルな標準化が検討されるモバイルバーコード」 -
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