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製品・IT
APT 自動倉庫のリニューアル、ユーザー目線でコストダウン
2017年6月26日
セカンドオピニオンという位置づけで、自動倉庫のリニューアルを手掛けるAPT(井上良太社長、千葉市美浜区)。これまで、あいまいだったサービスや価格を見える化し、顧客に安心感を与え、「顧客の信頼を勝ち取る」、そんな明確なビジョンを打ち出し、業績を伸ばしている。「リニューアルだけではなく、自社ブランドとして開発していきたい」と話す井上社長。今後はメーカーとしての展開も視野に入れる同社にあって、35歳の挑戦は続く。
大学卒業後にベンチャーキャピタルに就職したという井上社長は、2009年に新会社を立ち上げるという形で同社の事業を引き継ぎ、APTを設立した。新会社設立から8年目を迎える同社はこれまで、自動倉庫のリニューアルを手掛けてきた。同社長が、「日本一、自動倉庫のコストダウンをしている会社」と自負するように、自動倉庫のリニューアルには、同社のこだわりが凝縮されている。
これまで、自動倉庫は大手メーカーの独占市場で、メーカーへの依存度が高く、ユーザーは、更新や故障対応などで、メーカーのいいなりでもあった。
メーカーしかわからないことが多く、ユーザーは疑問に思っても、何も言えない状況にあったという。
しかし、同社はそこに疑問を持つとともに、目を付けた。「自動倉庫の見える化を図れば、ユーザーはもっとコストを抑えられるのではないか」。それが、同社の挑戦の始まりだった。
汎用化を図るためのシステムを独自で開発し、自動倉庫のオープン化と汎用化を実現。情報のすべてを開示するなど、ユーザーに分かりやすい仕組みを作った。
「どこのメーカーの自動倉庫を使うのが適しているか」「新しく導入しないでも修理で対応できないのか」といったユーザーが直面する課題に向き合い、ユーザー目線に立ち、客観的な視点で、課題の克服に対応してきたという同社。その結果、「新しく自動倉庫を導入しなくても、一部を修理するだけで改善が図れるなど、ユーザーの大幅なコストダウンに貢献できた」と同社長は振り返る。
自動倉庫のリニューアルで、メーカー以外の第三者として関わる同社を、「自動倉庫のセカンドオピニオン」だと、同社長は自社の立場をこう表現する。
「日本一自動倉庫のコストダウンをしている会社」との自負も、ユーザー目線に立ったこうした取り組みを徹底してきたからに他ならない。
これまで見えなかった自動倉庫のリニューアルが、同社の存在によって、見えるようになってきた。自動倉庫を導入するユーザーにとって、同社の存在は心強い存在だといえる。
そんな同社には、さらなる展開が視野にある。
「自動倉庫のリニューアルだけではなく、今後は自動倉庫を自ら開発していくことも進めている」と同社長が話すように、同社は今、自動倉庫メーカーへと挑戦を続けている。
「リニューアルで得たノウハウを生かし、コストを含め、ユーザー目線の自動倉庫を一から構築していきたい」。これが同社長の次なる目標だ。
1000億円という自動倉庫の市場だが今後、人材不足などを背景に、さらなる市場規模の拡大が見込まれている。そうした中、リニューアルからスタートし、メーカーへと挑戦を続ける同社の存在は、業界でも大いに注目されるところだ。
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