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製品・IT
いすゞ自動車 「MIMAMORI」フルモデルチェンジ
2017年6月23日
いすゞ自動車(東京都品川区)はこのほど、2001年から提供している商用車テレマティクス「MIMAMORI(みまもり)」をフルモデルチェンジ。車載コントローラーと専用Web画面を全面的に刷新した。サービス拡充や新しい機能も追加されている。
「従来は、急加速や速度超過など、エコドライブに適さない運転の場合に音声と警告音で知らせていたが、今回新たに『褒める要素』を追加した」と話すのは、テレマティクスグループの前澤吉昭グループリーダー(写真右)。「ドライバー1人ひとりに指導する時間がなかなか取れないというユーザーの声も多く、良い運転を評価する機能を追加することで、運転中にエコドライブのポイントを体感できる」と胸を張る。
エコドライブの結果レポートも充実しており、「アクセルの踏み方など、より詳しく、より具体的にデータを確認できる」と語る同氏。さらに、ドライバーごとにエコドライブの点数や等級を表示する「エコドライブトレーニングレポート」も今回追加した。等級は10段階に分かれており、公開されている全国ランキングと比べることもできる。「ユーザーの要望が多かったもので、事業所とドライバーとが一体となって、エコドライブをめざす励みにしていただいているようだ」と笑みをこぼす。
動態管理では、「車両位置AUTO連続モード」や「運行軌跡サービス」などの標準化に加えて、「ジオフェンス入出お知らせサービス」を拡充。地図上の地域を任意の多角形で囲んで登録し、その範囲内に車両が出入りした場合に管理者にメールで知らせるものだが、「従来は200㍍四方での設定のため、大きな物流センターだと優に超えてしまっていた。今回、広さの制限をなくし、より使いやすくなっている」と説明。他の位置サービスとの違いは、「設定した場所に出入りした時に通知するので、車両がどこにいるか、常時注視する必要がない」としている。
稼働サポート推進部の小林紀之部長(写真左)は、「近年、ニーズが高まっているのは法規対応」とし、「運転日報から労務管理までを一つのシステムで完結できることも当サービスの魅力」と語る。「労使協定や車両のベッドスペースの有無などで労務の算定が異なるが、初期設定をすれば、複雑な労務管理が楽になる」。さらに、帳票自動作成ソフト「日報代行」(オープン価格)を利用すれば、ドライバーが運転席でボタンを押すだけで、離れた事業所で自動的に印刷できる。
小林氏は、「人件費、整備費、燃料費の『運行3費』が物流企業のコストの7割を占めていると言われている。ユーザーの永遠の課題である、これらのコストをいかに削減できるか、メーカーとしてサポートしたい」と話す。前澤氏は、「『メーカーだからこそできる』車両情報を基にした安全なエコドライブを実現し、業務効率化のお手伝いができれば」と、未来を見据えて語った。初期導入費用は11万970円(工事費用別)、月額料金は972円(税込み)から。
◎関連リンク→ いすゞ自動車株式会社関連記事
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