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物流ニュース
グリーン経営認証「費用対効果は10倍以上」
2020年5月1日
交通エコロジー・モビリティ財団(東京都千代田区)は、運送事業者の環境改善に向けた取り組みを支援する「グリーン経営認証」の普及を推進している。「環境問題の改善とビジネスを両立させ、『SDGs経営の一翼』」と語る交通環境対策部長の圓山博嗣氏に話を聞いた。
同部長は、「グリーン経営の柱はエコドライブ・点検整備・廃棄物の適正処理で、その成果は確実に現れる」と説明。「トラック運送業での認証取得効果は全国平均で、燃費が3%向上、事故は25%削減、故障も19%削減となっており、これを10年間維持すれば、経費の節約額は累積で約1年分の燃料費にも匹敵する」という。「事故が減るので車両保険も割引になる。認証にかかるコストの費用対効果は10倍以上にもなり、決して損はしない」と胸を張る。
また、「認証取得は経営のセキュリティ対策としても機能する」とし、「エンジンが焼き付いたときに使用者責任とされたが、審査を通して点検整備記録が適切に管理されていたため、第三者が証明した有力な証拠になったという事例がある」とも。
同認証の特徴について圓山部長は、「ISO14001に比べて、より簡易で実践的な内容であるため取り組み易く、経済的な負担が小さいこと」を挙げる。また、「『貨物自動車運送事業安全性評価事業(Gマーク)』で1点、『運転者職場良好度認証制度』では2点も加点評価される。『省エネ法報告書の運輸局審査』でも考慮される」という。
同認証を取得するには、環境保全やエコドライブに関するものなどグリーン経営推進マニュアルの67ある評価項目の中、36以上の項目について取り組んでいることが必要。取得費用は、1事業所あたり16万5000円。有効期間は2年間。
同部長は、「グリーン経営をやって良かったと言っていただける事業者の方が多くいる。ぜひ認証取得に向けて、気軽に問い合わせてほしい」と語る。
◎関連リンク→ 公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団
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