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    「業界向いてないかも・・・」 新人ドライバーの呟きに賛否両論

    2020年9月4日

     
     
     

    新人ドライバーがSNSで呟いた「自分はこの業界に向いていない」という発言に対し、300件もの意見が寄せられ、大きな話題になった。

    ことの発端は、「ドライバーになりたて」という20代前半の若者の投稿。「手積みが下手だし、ミスも多く、怒られてばかり。この業界に自分は向いていない」というもの。多くの先輩ドライバーから様々な意見・アドバイスが寄せられたが、中には辛辣な意見も本人に向けられ、「貴重な若手戦力が失われるのでは」という懸念の声も聞かれた。

    コロナショックで飲食など異業種から転職してくるトラック未経験者が増加している今、このようなことが起きた場合、会社として、どう対処すべきなのだろうか。

     

    茨城乳配(茨城県水戸市)の吉川国之社長は、「何をもって『向いていない』と思うのかを聞き出すことから始める。向き・不向きは見方(視点)によって変わるものなので、その辺を話し合って、もう少し頑張ってみるよう諭す」という。「そもそも、『向いていない』と言い出すケースでは、他に不安になる原因があることがほとんどなので、そこ(真因)に対するアドバイスが大事」とも。

     

    「『辞めたい』と思う理由をヒアリングし、できることは改善を約束するが、 会社のルールを曲げる約束はしない。基本的に『辞めたい』となったら、引き留めない」と語る同社長。「時間帯の変更などで不満が解消されるのであれば考慮するが、大半は公平・不公平の問題や上司との不仲(人間関係)が理由なので引き留めることはせず、そこから改善点を見出して社内改善の材料にする」。

     

    後輩に厳しく指導する先輩社員に対しては、「部下を育てるのが上司の仕事。相手の立場に立って考えてから指導するように上司側に促すべき」と指摘。「上司は新人を受け入れることに腹をくくったから採用を決めたはず。『部下のせいにするだけ』『ただ厳しくするだけ』で成長させようとするのではなく、どうしたらその部下を育てることができるのかを考え続けることを促す」。

     

    「ただし、厳しい指導がすべてダメではない」とも。「許される厳しさは、『父性的な厳しさ』でなければいけない。自分の子供に対して、将来困らないように忠告や教育するのと同じような気持ちであれば良いし、そうであれば部下は耐えられると思う」と持論を展開。「『あなたの未来を考えるから私は厳しく指導するんだ』というような愛情が伝わることが 大切。逆に言えば、伝わらない厳しさは、いじめと同義ではないか」。

     

     

    未経験の新人ドライバーによく起きるとされるこの問題に対し、ネット上では様々な意見が飛び交った。

     

    擁護派からは、「最初からできる人間なんてこの世にいない。みんなミスして経験積んで来たんだから負けんな!と言ってあげたい」「結局は乗る方も、教える方も慣れ。トラックの運転はベテランでも、人に教えることに慣れておらず感情的になる先輩もいる」「業界に15年いるが、教え下手を新人のせいにする先輩がいたり、単純に横乗り期間が短かすぎることもある」など、新人ドライバーに理解を示す意見が多く見られた。

     

    一方、「教えたのにすぐ辞めるやつもいるから困る」「見切りをつけるのが早すぎる。叱られずに育った世代は羨ましいね」「怒られる・怒鳴られるは序ノ口。殴られるのも当たり前だった」など、厳しい意見も相次いだ。「運転が危険で、仕分けミスも多いが、何度言っても直らない後輩がいた。性格は良い子だったが、『向き不向きはある』と感じた」というエピソードも。

     

    アドバイスでは、「運送業界にも様々なジャンルや仕事があるから、今いる所にこだわる必要はない。悩みの本質は運送業界というより人間関係なのでは」「運転技術に自信がなかったり、変則勤務に身体がついていかないなどが理由であれば、事故を起こしてからでは取り返しがつかないので引き止められない。配送先のルールが覚えられないなど、不安の種が取り除かれれば伸びる人もたくさんいると思う」など。

     

    自身も同じ悩みを抱えるドライバーからはこのような声も。「荷主から挨拶されなかったり、分からないので丁重に聞いているのに単語しか返されなかったり。そもそもルールを教えてくれない。そうした現場でトラブルがあると、『ドライバーが悪い』と言ってくる。人間扱いされていなくて、『自分は向いていないのかも』と思うことがよくある」。

     

    実際に後輩に指導する立場のドライバーからは、「これはどの業界でも、どの年齢層にもある問題。仕事って人生の中の割合が大きすぎて、他人にアドバイスするのは、責任が取れないから怖い。『伝える』って難しい。だから私は『教える』よりも、『一緒に考えたい』」という意見も。

     

    また、「会社も『横乗りだから誰でもいい』ではなく、言葉を選んで話せる人や、他人にレクチャーするのが得意な人を選定すれば良いのでは」など、建設的な意見も寄せられた。

     

    なお、「寄り添って話を聞いてあげられる頼れる先輩方に巡り会えているといいな」「細くて力に自信がなかった私でもできたから、あなたもきっとできるはず!」というエールの投稿も。

     

    人材不足が叫ばれる昨今、貴重な若手を早々に挫折させないためには、会社側も配慮が必要な時代と言える。

     

     

    船井総研ロジの高橋竜二グループマネージャー(写真)は、「厳しい指導、いわゆる『昭和的なマネジメント』をする先輩社員に対しては、時代の変化を伝え、『新人は優しく育てなければならない』と教える必要がある」と指摘。一方、「辞められることが心配で強く言えないという問題もあるので、やはり採用は強化しておくべき。採用が上手くいっていれば、強気で教育できる」とも。

     

    また、試用期間中に辞めさせないためには、「本人が仕事に慣れることと会社に慣れることの2つが重要」と説明。「仕事に慣れさせるためには、丁寧に優しく教えたり、簡単な仕事をあてがうなど配慮が求められる。業務マニュアルを作成するのも効果的」。

     

    会社に慣れるためには、「朝礼で紹介したり、入社したことを全社に通知するなど、先輩社員から声を掛けてもらえる仕組みづくりが必要」とし、「入社式や歓迎会を開催したり、教育担当者を置くこともお勧めしている」という。

     

    道路交通安全のマネジメントシステムISO39001認証を取得している茨城乳配では、毎月、入社式を開催するとともに、新入社員向けに3日間の座学研修を実施。内容は、安全研修や整備研修に加え、会社のミッションや理念、就業規則、社内ルールの説明など。

     

    吉川社長は、「教育に関する規定もISOのマニュアルに盛り込んでいる。実務に関する部分は各拠点でのOJTとなり、習熟度によって日数が変わる。『見極め』で、責任者のOKが出ないと独り立ちできず、研修は続く」と説明する。

     

    さらに、「フォローアップ研修」も実施。「入社から半年で、『入社時に覚えたことができているか』を再確認する場を設けている。独り立ちして自信を持つ時期だが、同時に自分勝手なルールで行動を始める時期でもあるため、このタイミングで研修を実施している」という。

     

    同じくISO39001認証を取得している飯尾運輸(兵庫県川西市)でも、「新人教育マニュアル」を作成し、人材育成に活用している。

     

    飯尾栄治社長は、「座学と約1か月間の横乗り研修を管理者が行っている」と説明。「もちろん、退職予定のドライバーの横に乗せることなどはない」とも。「新人には普段から声掛けを事務所で意識的にこまめにしており、『会社が期待している』ことを社長としても、きちんと伝えている」。

     

    指導方法について、「この業界は、自分自身が厳しく育てられた経験から、後輩の指導の仕方が分からないという先輩は多い」とし、「時代も変わり、そのようなことが起きないよう『パワハラ』の研修ビデオを安全ミーティングで視聴している」という。

     
     
     
     

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    この記事へのコメント

     
    1. 某中堅運送会社の中間管理職 says:

      バイトでも正社員でもどんな仕事でも大変だと思う。ただ、甘いと言われるかもしれないが、若手には頑張ってほしいので最初は優しくするべき。いま平均50代の弊社では、10年後どうなっているか不安しかない。

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    2. 匿名 says:

      人手不足の業界ほど、新しい人に高い給料をあげて、ベテランに給料を上げない場合が多い、パートでも定期昇給があればいい方向に行くと思う。派遣で働いているけど、給料が上がる事はほとんどない、でも募集して人がこないと時給を上げて募集をしているのを現場は知っている。そんなんで新人にやさしく指導しろなんて…新しい事業も大事だし、一代で上場企業にした社長には尊敬します。会社が大きくなり、株価も上がるのは本当に素晴らしい事です。でも、現場に還元すれば人手不足なんておきないのにと私は思います。

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    3. 匿名 says:

      運送会社が若者を欲しがる気持ちは分かるけど
      まだ世間の働き方が、わからない若者にさんざん手積み、手降ろしをさせ腰を悪くさせヘルニアににった人たちばかり
      そうやって若者が辛い人生を歩む事になる
      元々ドライバーだった方が管理職になりたがるのは、ドライバーの仕事を絶対にやりたくないからね
      キツイ、危険、汚い、給料安いから(4K)だから
      特に若者は事故のリスクをあまり考えないから上手く使われてしまうね
      被害者ではなく加害者になる確率がたかい
      会社のルールは細かく規定があるが、ドライバーは時間に追われる職業なので働きずらい事ばかり
      会社のキレイ事ばかりで運送会社の改善のいいイメージを創る事しかない
      ドライバーの環境は今後も何も良くならない
      使い捨てにされる
      私はドライバーとして働く方には感謝しかない
      物流を駄目にしたのは規制緩和、荷主、脳がない運送会社の管理職じゃないかと

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      1
    4. お名前・ニックネーム says:

      新人類には無理な業界。
      ゆとり世代には無理な業界。
      平成生まれには無理な業界。
      だって肉体労働でしんどいのに
      給料安すぎるんだもん。
      エアコンの効いた涼しいとこで
      YouTuberやってる方が
      よっぽど稼げるからね。
      わざわざきつい思いとかしないよ。
      我々の世代だってそう思ってるけど
      YouTuberなんか出来ないから諦めてる。
      給与水準をかなり上げないと
      この問題は解決しないと思う。
      皆さんはどう思いますか?

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    5. 匿名 says:

      ほんとに人が入ってこないことを願うしかない。国が真剣に運賃や労働条件を変えるしかない。

      高卒で運送会社勤務から言わせてもらえば四十代五十代からドライバーなんて甘いんだよ!
      かんたんに考えるな!

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    6. 匿名 says:

      未だに手積みの会社を選んだのが悪いんでしょ

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    7. 紳士 says:

      新人だろうがベテランだろうが仕事に見合った賃金を与えれば不平不満は有っても辞めるまでは行かない人が多い。ドライバー職に誇りを持って楽しんでやっている人を否定はしないが多くのドライバーは手っ取り早く稼げるからやっていると思う。経営者はやる気有って理念を持ってやっている人がほとんどだろうからドライバーとの仕事に対する姿勢でギャップが有るのを理解して上手く使えるように考えて貰いたい

    8. 匿名 says:

      いまどき、国道のバイパスをリミッターで走行しないと時間に間に合わない仕事を受けて来るアホな管理職、役員がいる会社はどうかしている。過重労働をさせておきながら、何の責任も取らない、果たさないような会社があることも事実。
      法令違反をし他人を危険を感じさせて自身をも破滅に追いやるような働き方をさせて事故の弁済まで社員にさせている関西資本の会社には誰も来ないから残った社員は最悪な扱いを受けているし、長年勤めあげて最近退職した人が残していった 月に一度は丸々、日曜日に休みが欲しい❗今時、4時間程度とはいえ毎週、土日に出勤して月のほとんどを会社で過ごす日々はまっぴらゴメンだ❗という言葉の意味がよくわかります。
      こんな仕事に向き❗不向き❗はありませんよ。

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      2
    9. ゆうたん says:

      当方、福岡。
      台風10号のまっただ中の月曜日の昼、新人君と2台で積み込み、納品だってよ。
      納品先が火曜につかうかもやからって言うてるからって?かも?って何?
      火曜も風強くて仕事できんやろ?

      無理!って言ったらそれが仕事やろ?って?仕事より命のほうが大事ですけど?

      しかも外でフォークで積み込み、平ボデにシートかけて行けって?
      死ぬやろ。凧みたいに飛んでくやん。

      新人君、先々週に激狭い現場行って軽い事故したばかり…。
      ドライバーの事なんて何も考えないんやろな…バカ会社。
      彼は、もう辞めるって言うとるよ。
      おかげさまで、オレも辞める決心つきました。

      こんなんやから、辞めてくばかりで人が入らんとよ?
      10年後には無くなってるな…うちの会社。

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      1
    10. 匿名 says:

      草草の草
      20年っくらい前に70過ぎの師匠が唄ってた通りだな
      「馬鹿な事言ってないで仕事しろ」
      若手にいってんじゃなくって中堅 幹部にいってんのな?
      どんな糞ガキやカタワが来ても仕事ができる仕組みを作れ
      それが幹部組の仕事の半分だろうに
      平には作業をオヤジは財務と責任を
      中堅 幹部は新しいビジネスモデルの構築が仕事だろう?

      文句言うならお宅の会社の「真ん中」が無能なんだよ
      差し替えろ

      6
      1
    11. 匿名 says:

      運送業界の改善
      ドライバーは運転するだけ
      検品、荷積み、荷下ろしは各現場作業員
      年間休日は最低でも110日(週休2日)
      基本給は最低でも15万~
      残業30~60時間
      これくらいが今の運送会社での労働賃金に見合った働きかたですが、現実はひどい
      ここを土台として考えてもらいたい
      現実はドライバーにすべての責任や作業をサービスで押し付けてると思われます
      休日出勤手当、リフト作業手当、手積み手下ろし手当、運行距離手当、時間外手当、リスク(危険)手当、明確な値段設定をしなければ(もらえる会社もあるが安すぎる)誤魔化し
      サービスや強制作業ではなくドライバーが選択できるようにして行かなければない選択により高い低い給料にできる、本人も納得できる(値段設定をすれば、安いとだれもやらない)
      サービス作業こそ負のスパイラルから抜け出せない
      運送会社の賃金は低いなりの作業と見合った労働にしていかなければと
      荷主、運送会社、管理職がニコニコになってるだけですよ

    12. 匿名 says:

      運転手は楽かもしれない?ってか。
      俺から言わせれば「底辺」呼ばわりしてくる連中と同じだよ(笑)。

      大きな事故をする前に止めときな。今はお母ちゃんのおっぱい飲んで我慢して、コロナが落ち着いたら別の仕事探しなよ。

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      2
    13. 仕事バカ一代 says:

      仕事において“向いていない”は確実にある。

      注意力、反射神経、危険予測、気遣い。

      勿論、経験や努力である程度は向上出来る部分もあるが、やはり本人の性格や能力による生来の部分に依るところは大きい。

      自分も生来ののんびり屋で、反射神経と気遣いを求められる宅配関係は全く向いていなかったが、注意力と危険予測を求められる大型長距離に転職したらしっくり来た。

      会社は向いていない部分を無理に伸ばすよりも、本人の向いている部分を考慮して部署換えをしてあげるか、専業の会社ならば向いていない部分を求められない分野への転職を勧める方が会社と本人のためかも知れない。

    14. 政治家 物流の現場を知れ~ says:

      確かにどんな仕事でも、向き不向きは
      有る。 うちの会社も、タクシーあがりや、バイク便あがりを宝石のように扱ってるわ… これでも運送会社かって思う程
      ゆとり教育体制😔 仕事できる人は、
      給料体制も差額を付けないとバカらしくてモチベーションが下がる一方ですよね

      だから不向きって見てわかる人には、辞めてもらった方が正解と思う
      50代から転職してきても、この業界を舐めてるとしか思えないわ
      きつい事言うけど。

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