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物流ニュース
国内の尿素水の状況 韓国で不足、運行に支障か
2021年11月1日
トラックの排ガスを浄化するために必要不可欠な尿素水。しかし今、国内の尿素水メーカーでは、原料不足で製造を取りやめている企業が相次いでいる。尿素は今年初めの輸入価格から、約半年で大幅に上昇。一番の決め手になったのは、今年10月中旬に中国が尿素の輸出を制限したことだ。これにより輸入量が減少し、国内市場はひっ迫している。
メーカーには何とか在庫を出してもらえないかという問い合わせが相次いでいるが、11月中までの在庫を確保しているメーカーもある中で、在庫がないメーカーも多いのが現状だ。
またお隣の韓国では尿素水不足で、尿素水を使用するトラックなどの運行に支障をきたしているという。「尿素水を求める韓国ユーザーからの大量注文を受け、国内市場を守るために当社を含め複数の通販サイトでは購入数の制限がかかっている」と話すのは、トラック用品などを手掛ける通販サイトの担当者。
尿素水に使用される尿素だけでなく、肥料としての尿素も世界的に不足している中で、日本ではメーカー各社が今年のはじめから、原材料の値上げなどの影響で相次いで尿素水の値上げを発表していた。今後も年末にかけてさらに値上げの波が到来するという可能性は非常に高い。
現在燃料代が上がっている中で、尿素水の値段も上がると運送事業者の金銭的な負担が大きいため、今後は燃料価格だけでなく尿素水の価格にも注視が必要だ。
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