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    コンテナラウンドユース 輸送体系や料金に懸念

    2013年3月11日

     
     
     

     荷主の利便性と省エネによる環境対策を両立しているとして取り組みが進む「コンテナラウンドユース」について、コンテナの陸上輸送を担うドレージ業者が輸送体系や料金について懸念を持っている。陸揚げされた輸入港から遠く離れた需要家のもとまで陸送されるコンテナが国内の別の需要家に提供される仕組みなどが、従来の輸送体系を変えてしまうかもしれないからだ。ラウンドユースを後押しする税関部門での規制緩和や自治体の施策が、荷主の利便性と環境問題に資するといった大義を突きつけられてしまっており、ドレージ業者の利害はかすむばかりだ。
     「空コンテナの輸送を依頼した営業マンは、社内で公表される仕組みを取っている。空コンテナの輸送は徹底的になくす」。化学メーカー「ダイセル」の子会社・ダイセル物流の営業企画担当部長は、取り組みを進めるラウンドユースについて講演でこのように話した。自社工場に運び込まれる酢酸セルロースなどの輸入原材料を詰めたコンテナを工場敷地内にプールする仕組みを作り、出荷される輸出品を再びコンテナ詰めする。


     輸入されたコンテナは従来、内容物を出したあといったんは港に返却する「商慣習」(ラウンドユースを推進する自治体担当者)があった。内容物を取り出した場所に容器のコンテナを留め置く際には、別途の料金がコンテナ管理者(船会社など)から請求される相対契約を結んでいたとされる。留め置く料金と空コンテナを港に陸送する運賃を比較衡量するなどしていた。
     しかし近年は、輸入の際には空コンテナを港に戻し、輸出する段に再び空コンテナを工場などに運び込む輸送が、省エネや環境施策上問題があるのではないか、またはコンテナヤードの滞留の一因ではないかとして見直しが図られてきた。
     見直しを後押ししたのは、各港への集荷を図りたい自治体だった。例えば神戸港では、輸入者と輸出者が同一でなくてもラウンドユースが実現できるよう、今年度から空コンテナを両者の間で回送する形の事業にまでコンテナ1本あたり2000円を補助している。また、内陸にデポを設置してラウンドユースを支援する取り組みも全国の各自治体が実施している。
     国も施策を後押しした。容器としてのコンテナが免税扱いとなっている国内法を改定し、昨年4月からは輸入から1年以内は自由に国内運送にコンテナを使えるように規制を緩和。従来、港にいったんは戻すというのは商慣習でもあったが、法で縛りがかかっていた側面もあった。
     ドレージ業者はこうした各種施策におおむね懐疑的だ。ある事業者は昨年末に初めてこうした動きに気づき、「ラウンドユースは、我々にとっては輸送需要が半分に減少するという事態になりかねないのに、何の打診もない」と憤る。近く、地元自治体に説明を受けるなどする予定だ。
     別の事業者は、「荷主に潤ってもらわないと我々が利益を出せるはずはない」として、ラウンドユースがもたらすプラスの側面に目を向ける。しかしそれでも、往復で受注していた「ラウンド料金」が片道の「ワンウェイ料金」に変化すると、売り上げ低下は否定できないとみる。
     事業者は、「海外のバイヤーは、日本の製品はいいが港湾の諸料金が高いといっている。ラウンドユースだけでなく港湾事業全体を根本から見直さないと、いいものでも買ってもらえない環境は変わらない」と指摘する。

     
     
     
     
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