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    運賃値下げを要求され 問われる荷主との交渉力

    2013年3月25日

     
     
     

     燃料価格が高騰する中、運送会社のコスト負担増だけでなく、荷主企業にとっても生産に使用する燃料コストが上がっており、サーチャージなどの話を持って行く前に、荷主から運賃値下げ要請が来るケースもある。ここで条件を鵜呑みにすると、とんでもない赤字の仕事を請けることにもなりかねない。荷主との交渉を単なる運賃値下げの駆け引きにするか、荷主をパートナーとして将来性のある仕事にするか、その交渉力が分かれ道だ。


     神奈川県のM社では、荷主から燃料高を理由に、昨年から何割かの運賃値下げを要求された。M社は「当社の運賃は相場より高いわけではない」と、現状の運賃を値下げすることは困難であることを伝え理解を求めた。値下げ交渉は燃料価格が上がっても下がっても毎年のように要求されるので、理を尽くして、経営を維持する上で最低限の適正運賃であることを説明した。
     同県のY社では最近、配車担当など現場レベルでの運賃交渉は行わない方向に転換した。「運送業務を遂行する能力と交渉力は別」という観点からで、安易な交渉で上げ足をとられるような事態を避けるためだ。荷主側の主張で多いのは「これから仕事を多く出すから、運賃を少し下げてよ」というものだったという。しかし、その条件を飲んでも仕事が増える気配は一向になかった。それは交渉時に、運送事業者側と荷主側の目論見に差異があったためだ。
     お互いに、相手の言い分を自分の都合の良いようにとらえ、運送事業者側では「もっと仕事が増えるなら、この運賃でもやっていける」という算段だったが、荷主側は「増やせればいいな」程度の認識だった。そのすれ違いでマイナス面を引き受けるのは、立場の弱い運送事業者側だ。
     このためY社では、交渉は今後の事業計画などを話し合える経営陣レベルに切り替えた。単なる運賃交渉に陥らせないで、荷主側の事業計画に運送の立場から、どのようにメリットを出していけるか、パートナーとして交渉するようにした。運送事業者側も、経営のビジョンを示すだけの能力が求められるが、運賃だけでないメリットを理解した強い絆ができるという。
     一方、同県のD社の場合は新規荷主の細かい仕事を増大させている。同社の場合、運賃は運送事業者の決めた通りで値下げがないのが特徴だ。実は、ここ2、3年で当初は十数社だった荷主を数百社まで拡大した。それらの荷主は1週間に一度の輸送だったり、半年に一度の仕事だったりするが、それぞれの仕事を組み合わせることでトラックの稼働率は上がり、売り上げも増えた。同社では「仕事は少なくても新規荷主の方が運賃は良い」という。かつては固定した荷主との付き合いだけだったが、「付き合いの長い荷主ほど、値下げされやすい」と話している。

     
     
     
     
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