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    改善基準違反31件未満 管理体制強化への取り組み

    2014年2月13日

     
     
     

     1月からは国交省の監査で「改善基準告示の未順守が1か月間で計31件以上あった運転者が3人以上確認され、かつ、過半数の運転者について告示に規定する拘束時間の未順守が確認された」営業所は、即30日間の事業停止となる。ドライバーの長時間拘束が恒常的となっている事業者は、業界からの撤退を余儀なくされ、「拘束時間をはじめとした改善基準違反件数の削減」は、運送事業者や管理者が最も気を配らなければならない項目となった。長距離運行が多い事業者は「改善基準違反31件未満」への対応に知恵を絞っているが、地域によってこの問題への温度差も見られる。


     北海道でトレーラを運転するドライバーの昨年11月の運転日報を見ると、出庫が午前0時過ぎ、帰庫が午後7時40分。1日の拘束時間は実に19時間22分にのぼり、走行距離は776.8キロ。このような運行を行うドライバーが1月以降も多いようなら、この会社は「いつ30日の事業停止になってもおかしくない」状況に置かれていることになる。
     この日報には、処分基準強化を控えて新たに置いた安全管理担当の職員によって、「拘束時間の違反有り」「運行計画に無理があった」とのコメントが大きく書かれている。長距離運行が多く、「これまで時間管理の概念がなかった」という同社では、30人を超えるドライバーの日報を管理者が毎日細かくチェックし、問題があった運行の日報は目立つようにコメントを入れ、社長のデスクの上に置く。社長が目を通した後、これを配車マンにフィードバックし、「運行の平準化」など、その後の拘束時間の見直しを随時行っている。経営トップが「長時間の拘束を減らすことが事業継続の最優先事項」と位置付け、配車マン任せ、ドライバー任せにしていた運行時間の管理を、専門の管理者に任せる仕組みにした。
     また、同社ではドライバーに拘束時間を常に意識させ、出庫から16時間後までに戻れないような場合は、オーバーする前に本社に連絡させ、4時間以上の分割休息を取らせるようルールを決めた。このほか、「週ごとの拘束時間管理表」の作成や、毎月20日に各自の「月末の想定拘束時間の試算表」を出し、「293時間超過予想車両(ドライバー)」と「320時間超過予想車両(ドライバー)」を早めにピックアップしている。これによって仕事の割り振りやシフトの変更などを行い、違反件数の削減に努めている。また、「休日出勤状況表」も作成し、あらゆる面から改善基準違反の状況を把握し、毎月の違反状況は「違反実績集計表」で確認している。
     毎日、細かいチェックと膨大なデータの作成が必要となる管理者は「ドライバーや配車マンとの闘い」と表現するが、「これが会社を守ることにつながる」と考えており、実際に違反件数も減ってきている。取り組みをはじめてしばらく経った昨年10月は、ドライバー34人中7人が月間の改善基準違反がゼロ。最も違反件数が多いドライバーでも18件で、「1発で30日の事業停止」は避けられる体質になった。「連続運転の違反はほぼなくなり、拘束時間の違反も大きく減った」ため、将来的には事後チェックだけではなく、事前の配車組みにも目配りをさせたい考えでいる。
     北海道など地方で長距離を走る事業者では、会社の管理体制を変えてまで改善基準の違反数の削減に必死に取り組んでいる姿が見られるが、一方で首都圏に目を向けると、行政、事業者ともに、この問題への関心が決して高いとは言えない。
     首都圏の運輸支局の担当官は、「これまで監査を実施してきて、改善基準違反で31件を超える事業者に出会ったのはごくわずか」とし、「首都圏では、まず引っかからないのではないか」と話す。この担当官は9月半ばに公表されていた「改善基準の未順守が1か月間で31件以上の運転者が3人以上かつ、過半数の運転者が拘束時間の未順守」によって30日間の事業停止になることを、11月まで理解していなかった。
     また、事業者でも「厳密にいえば違反になるが、例えば、連続運転4時間の違反でも、4トン車だとデジタコ装着の義務もないため証拠が残らず、結局、監査でも違反が指摘されない」とし、「労働時間オーバーだけでは、31件には達しないのではないか」と話している。

     
     
     
     
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