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    「予測された時間待ち」高速出口の危険渋滞

    2014年11月5日

     
     
     

     3割引きとなる深夜の時間帯割引を受けるため、東名高速道路・上り線の東京料金所周辺で「時間待ち」をするトラックなどの長蛇の列が大きな社会問題となっており、そうした車両が現認された場合には道路会社が注意を促し、最悪の場合はETCコーポレートカードの割引停止措置が取られる。燃料高騰などコスト増に苦しむ営業トラックの業界では深刻な問題と受け止めているが、すでに現認車両の写真を添えた注意文書が届いた運送会社や協同組合も少なくなく、実質的な値上げとなった今年4月からの新しい割引制度によって「予想された渋滞」への対策が急務となっている。
     盆休みが終わった数日後、ETCコーポレートカードの共同利用事業を手掛ける西日本地区の協同組合に道路会社から写真と注意文書が届いた。組合員が所有する大型トラックが東京料金所のETCゲートの手前で停車している光景が写されており、写真に添えられていた文書には「管理隊の誘導に従い整列していたが、23時54分ごろ移動して、ETCレーン前の先頭位置に停車」と当時の状況が細かく記されていた。


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     注意書には、これによって「直ちに利用約款23条等に定める警告や割引停止の対象とはならない」ものの、「今後、一定の期間中に同様の行為が再度行われたことを現認した場合は、警告や割引停止の対象となる可能性がある」と記載。多重追突事故などが発生しかねない極めて危険な状況を改善するため、中日本高速道路・東京支社では「割引適用を受けるために時間調整をする場合は、必ず手前の休憩施設で行う」「特に長距離運行中に所定の休憩をされている場合は、休憩場所の出発時刻を調整し、割引適用の時間前に料金所に到着しないようにする」といった対策を求めている。
     一方、近畿地区の運送会社にも8月上旬、同様の写真や文書が届いた。社長によれば「何回か送られてきたが、いずれも同じドライバーによるものだった」と話す。東西間の長距離運行も少なくない同社だが、「労働時間の対策もあって、出口周辺での無駄な時間調整を会社が指示するはずがない。燃料高騰など大変な時期にあるのは確かだが、高速料金を安く済ませるための苦労をドライバーに強いることなどない」と強調。同社の賃金体系は個人償却制でもないため、少しでも経費を抑えようとしたのはドライバーの「会社を思う個人的な気持ち」だったようだ。
     4月からの新しい割引制度では、深夜帯(午前0時~同4時)の割引率が従来の半額から3割引きへと縮小したことでトラック業界にダメージを与えているが、それと同時に、それまでは深夜帯の前後に設けられていた平日夜間(午後10時~午前0時、午前4時~同6時)の3割引きが廃止された影響も大きい。かつては午後10時から翌日の午前6時までの8時間内であれば「3割引き~半額」が受けられたわけだが、現在は対象となる時間帯が半分に減ってしまったわけで、そうした事情を知る関係者らは東京料金所の現状を「予想された渋滞」と指摘する。
     また、道路会社が求めるSAなどでの時間調整についても、すでに大量のトラックなどによって駐車場所が不足する事態になっており、本線に向かう加速レーンや高速バスの停留所などに停車するトラックも目立つ。なかには、法定の最低速度に近いスピードでトロトロと走りながら時間を調整する車両も見られるなど、危険行為は料金所周辺に限った問題ではなくなっているが、「大型トラックで広島─東京間を走った場合、午前0時を待たずに出れば2万7490円。時間調整すれば1万9240円で済む」のも現実で、ある意味で現行の割引ルールが生んだ社会現象といえなくもない。

     
     
     
     
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