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    企業内託児所の動き 仕事と育児の両立に向け

    2017年4月27日

     
     
     

     人材不足が進む中、物流業界でも女性の活躍が目覚ましい。働き盛りの女性を雇用していく上で避けて通れないのが育児との両立だ。待機児童の問題もあり、働きたくても働けないケースも少なくない。企業内託児所設置に対する新しい助成制度が始まるなど、政府も本格的な対策に乗り出している。最新の動向と取り組む企業の姿を追った。
     「企業主導型保育事業」をご存知だろうか。内閣府が主導し、平成28年から始まった新しい助成制度だ。内容は、企業が従業員のための保育施設を設置する際に整備費・運営費について助成するというもの。企業が主導して保育施設を運営することで、従業員の働き方に応じた、柔軟な保育サービスが展開できる。
     これまで、企業内託児所を設置することは費用の面で簡単ではなかったが、同制度を利用することで、整備費や運営費について認可施設並みの助成を受けることができるため、中小企業でも利用しやすい。認可保育所とは異なり、自治体の認可を必要とせず、施設の設置について都道府県等に届け出た上で、公益財団法人児童育成協会に助成申請を行う。


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     マルソー(渡邉雅之社長、新潟県三条市)が、今年2月に本社敷地内にオープンした「月岡わくわくちびっこ園」は、同制度の助成決定新潟県第一号の施設。関連会社の社会福祉法人で保育施設を運営している経験を生かし、社員への福利厚生の充実を図る目的で設置された。現在は従業員の子ども7人を預かっており、将来的には地域の家庭など、企業外の子どもの受け入れも行っていく方針だ。
     制度利用にあたって、壁となったのが地元自治体担当者の理解だった。同制度は新しく導入されたばかりの上、内閣府が主導していることもあり、地方自治体の担当者には浸透していなかった。相談に行った当初は、「そんな制度は知らない」と迷惑がられることもあった。
     助成を受けるにあたって、相談する相手も窓口もなかったため、一つひとつ情報を集めていく必要があった。同施設の管理・運営を行うファースト・ブレイン(マルソーグループ)の五十嵐徹常務は、「同制度を利用すれば、企業内託児所を簡単に開設することができる。託児所を設置する企業が増えれば、県内の雇用環境の向上にもつながる」と話す。同社では、託児所の設置を考えている企業の相談を受けるコンサルティング事業を展開していく計画だ。
     一方、同制度が始まる以前から独自に企業内託児所を設置し、自社運営している企業もある。出版産業(渡邉留雄社長、埼玉県入間郡三芳町)が本社内で運営する「にこにこルーム」は今年4月で開設4年目を迎える。開設の裏には、社員の福利厚生充実や雇用対策に加え、「地元に貢献したい」という社長の強い思いがあった。
     同社では、託児所の存在をHPはもちろん、求人情報にも掲載し、人材確保の一助としている。実際に、周辺の朝霞市やふじみ野市、所沢市からも求人の問い合わせがあるという。同社の渡邉力斗課長は「認可施設に比べて、保護者の負担はどうしても増えてしまう。社内託児所を利用しながら働いていただき、認可施設への入所を目指してもらうのも一つの方法」と語る。
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     保育施設の利用にあたってネックとなっているのが就労要件だ。しっかりと働くために子どもを預けたいが、勤務時間が短い場合は保育施設を利用できないケースがあり、矛盾が生じている。待機児童の問題が取り沙汰されているが、待機児童は入所要件を満たした児童のこと。要件を満たしておらず、預けるに預けられないケースを含めれば、潜在的な需要はかなり多い。
     物流業界は勤務時間が多様な上に長時間に及ぶこともあり、一般的な保育施設では対応できないケースも多い。早朝や深夜など、物流業界の勤務形態にあった保育施設が増えていけば、女性の人材活用にも弾みがつく。
    ◎関連リンク→ マルソー株式会社

     
     
     
     
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