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    4トンに乗れなくなる?わかりにくい運転免許区分

    2017年8月25日

     
     
     

     準中型免許がスタートして約3か月、さらにさかのぼれば中型免許が導入されて10年が経過した。その間、限定免許も含めれば現在、普通から大型まで全部で6種類の運転免許に細分化された。職業ドライバーを抱える事業所では管理徹底に腐心しているが、現場レベルでは勘違いから「危うく無免許運転に…」(本紙4月17日号既報)というヒヤリの場面も発生。今後も現行の免許区分が続くと仮定すれば将来、物流業界の主役と期待される若手ドライバー(おおむね現在28歳未満)が「4トン車に乗ることができないケースが増える」という懸念も生じている。
     「500kgの意味がわからない」と広島県西部にある運送会社の役員。今年の3月12日から始まった「4トン車を運転できない」準中型免許(車両総重量7.5トン未満、最大積載量4.5トン未満)が誕生した根拠が理解できないのだ。しかも、この500kgは限定中型免許(同8トン未満、同5トン未満)で車両総重量8.5トンの車両を運転する違反とは意味が大きく異なる。
     後者が運転免許の条件違反(2点)なのに対し、同じ500kgの超過であるにもかかわらず、前者の場合は無免許運転(25点と欠格2年間=行政処分、3年以下の懲役または50万円以下の罰金=刑事罰)となるからだ。「準中型免許ができる以前の普通免許(同5トン未満、同3トン未満=現在の限定準中型)のときもそうだったが、とにかく難しく、複雑になるばかりで困ったもの」と嘆く同役員の会社には当時、2トントラックが1台あった。ただ、車検証の車両総重量が5㌧を50㌔㌘ほどオーバーしていたことで普通免許では乗れず、「乗車定員を1人減らす構造変更の手続きを取った」という苦労を経験した。


     現在の運転免許は「普通」「限定準中型」「準中型」「限定中型」「中型」「大型」の6種類があり、どの免許で、どの範囲の車両が運転できるのかを即座に見分けるのは確かに難しそうだ。トラックなど物流業界の職業ドライバーであれば、「とにかく大型免許を取ってしまえば全部に乗務できる」ということになるが、加齢などによって深視力が低下すれば大型免許は更新できないため、将来的には4トン車(車両総重量8トン未満)にさえ乗れなくなるドライバーが一気に増えるという新しい懸念も浮上している。
     動的な遠近感、立体感の判断能力である深視力の検査は大型免許に加え、平成19年6月2日に創設された中型免許の取得・更新時にも必要。一方、同年6月1日の時点で普通免許(現在の限定中型)を持っていたドライバーは不要で、将来にわたって「同検査を受けずに4トン車に乗り続けられる」という特別な存在となる。現在28歳より若いドライバーの場合、4トン車に乗るためには中型以上の免許を持つ必要があるが、それには深視力が不可欠。「自分は4トン車にしか乗らないので限定中型に変更してほしい」と頼みたくても、そんな免許はすでに存在しないのだ。
     深視力をパスできなかった場合は通常、同検査を必要としない運転免許の区分へと格下げされることになる。現時点で28歳以下の大型保有者が将来、深視力に問題が生じた場合は準中型免許への切り替えとなるわけで、そうなると乗れるトラックは車両総重量7.5トン未満。つまり4トン車のハンドルを握ることは許されない。冒頭の役員は、そうした事情も踏まえて「なぜ車両総重量を7.5トンで区切るのかが理解できない。同8トンへ500kg引き上げ、現在の限定中型を準中型に組み込んでしまえば簡単に片付く問題。このままでは4トン車に乗れるドライバーが一段と減ることになる」と物流現場に精通する立場から改正を提起する。

     
     
     
     
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