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    物流に変化の兆し? 荷主との一触即発なやり取り

    2018年5月10日

     
     
     

     荷主ないしは元請け企業と実運送事業者との間のコミュニケーションに、一触即発的なとげとげしさをともなうものが散見される。トラックが「あって当たり前」の時代は過ぎ去って久しいとはいえ、荷主の本業そのものを物流が脅かすまでの大変化には至っていない現状。とげとげしさは、変化そのものの兆しを予感させるものなのか、それとも契約個別の当事者同士の問題なのか。

     4月中旬のある日の夕刻。トラック10台ほどの西日本の運送事業者のもとにファクスが入った。東日本のある町に明後日、4トントラックで工業用部品を輸送して着けるよう要請する「発注書」だ。発注者は同業の運送会社。ファクス用紙を手にトラック事業者は「またか」と腹立たし気に言い放った。

     日ごろから10台のうち数台を、この同業のために優先的に空けてはいる。着時間まで余裕がない今回こそファクスに、「高速道路使用可能」と書かれているものの、通常の発注なら下道運行だ。運賃は高速代抜きで6万円を下回る。受注会社の社長は話す。「発注会社は、長距離運行にはいつもうちのトラックを使う。しかもこの運賃で。積み込み場所でドライバーが発注会社のドライバーとも出会うため、うちのドライバーのモチベーションは下がりっぱなし」。「またか」の放言は、下がりっぱなしの自社の乗務員のやりくりにも事欠くようになってしまっている台所事情をも反映したものだ。休暇中の乗務員を埋めるべく、ほとんど休んでいない乗務員をとんぼ返りさせることもしばしばだ。

     「法令対策? 何もできていない。監査に入られたらもうおしまい。そのときはそのときでやるしかない」。受注会社はいま、条件のいい別の荷主との運送契約も結びつつあり、1台ずつトラックを移行させようかともくろんでいる。

     荷主からの条件提示に抵抗感を示す運送会社はほかにも多い。真荷主との直契約をする運送会社Mもその一つだ。荷主から定期運行の分について先日、「運行するルート、休憩場所などを書いて出してほしい」と告げられた。怪訝に思いながらも書面を出すと今度は、「トラックが故障した時の対応策、渋滞した時の迂回路を出してほしい」ときたという。

     M社長は話す。「書面を出したら出したで次々に問題点を見つけて、また次の注文を出すなんて、役人みたいな発想。『機械じゃあるまいし、そんなもの出せない』といって、こちらから願い下げにした」。M社長は、過労運転などに荷主が関与した場合の「荷主勧告制度」の強化が昨年あったことを挙げ、「制度への対応もあるのだろう」と踏んでいる。

     神戸市内の運送業者は荷主との関係について、次のように話す。「『人手不足だから、もうトラックは出せません。それが嫌なら運賃を上げてください』は、脅迫のように荷主に響いてしまう。一触即発のようなコミュニケーションをしないためにも条件交渉、例えばキャンセルや待機時間の運賃・料金の取り決めなど細かいところから、そして普段から交渉していくしかない」。同社も従来、主力だった印刷物などの物量の減少で「運ぶものは減っている」ものの、荷主開拓などによる多様化などで売り上げを落とすことにはつながっていないという。

     
     
     
     
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