運送業界ではドライバー不足が深刻で、中小・零細の運送会社では経営者がトラックに乗るケースも多いようだ。業界の深刻な人手不足に対して、国交省でもドライバーの勤務時間の短縮などを図るために各地で協議会を設け、官民一体で対策に取り組んでいるが、ドライバー職を求める労働者は依然少ないようだ。

　そんな中で、国交省では人手不足対策の一つとしてドライバー１人で大型トラック２台分（20?積み）の荷物を一度で運べるダブル連結トラックなどの走行が可能になるよう、大型トラック走行の規制を緩和していく方針を明らかにした。

　素人は誰もが「画期的」と思うようだが、実際に人手不足で苦しんでいる運送会社の経営者からは疑問の声もあるようで、ネットにこの情報が掲載されると、様々な人のコメントや意見が出ていた。

　そのなかには、「鉄道コンテナを活用すれば列車の運転者と車掌２人でトラック何十台分の大量の貨物が輸送できる。海上コンテナなど船を利用した輸送でもトラックやトレーラ何百台分が一気に輸送できる。そういった問題ではなく、仮にこの規制緩和を実施したとしても、積み込みを行う人手はもちろん、安全性などの問題も数多く山積している。人手不足の根本的な解決にはつながらず、現場を理解していない」との声も多いようだ。

（詳しい内容は、物流ウィークリー4月25日号に掲載しております）