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ブログ・川﨑 依邦
経営再生物語(350)小集団活動のすすめ方(7)―3
2021年9月27日
〝大男総身に知恵がまわりかね〟とのことわざがあるように、大きいことは良いことではない。小集団活動は、人を大切にし、能力を伸ばし、活力のある会社にしていく。
ノミは小さいからこそ大きく飛ぶ。ノミの身体を象のように大きくしたら足が折れて飛べない。「象にダイヤが磨けますか」という至言がある。この至言は分社という小集団化によってグループ経営を成功させ続けている酒井邦恭氏のものである。
「私の考えとしては、企業は必要最小限に小さいのが勝ち残れると思っています。動物に例えてみれば、大企業は象やライオン。中小企業は昆虫、我が社などはゴキブリだと思っています。ただし病気の昆虫ではダメで、健康な昆虫であれば、おそろしいほどの繁殖力を有しているはずです。そのかわり新陳代謝の速度も激しいから、常に危機感を抱いていて、素早く油断がないのです。一人ひとりが甘え抜きの精神に満ちていなければ、たちまちダメになってしまいます。経営に特効薬はないし、人と人がどうするしかない。人間性をふまえた合理精神、辛くともガッチリの道をマイペースで欲求不満を満たしながら楽しく明るく努力する。いつも創業時の環境を繰り返すシステム、これがポイントです」
〝小よく大を制す〟は真実である。一歩一歩の努力が小集団活動を活性化させるのだ。A社の様に、我が社の特色は何かと胸に手を当ててみよう。人と同じことをやっていては、生き残れない。事業と子どもは自分が作ったものだが、大きくなると思うようにいかない。やる気を起こさせていくには、小集団活動で全社員を参加させ、目標の達成感を共有し、正しく評価し、成果を分配していくのが経営活性化の秘訣である。
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筆者紹介
川﨑 依邦
経営コンサルタント
早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。
株式会社シーエムオー
http://www.cmo-co.com -
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