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    トヨタ輸送 タイ基点に海外事業強化

    2011年2月24日

     
     
     

     トヨタ輸送(愛知県豊田市)の佐々木良一社長はこのほど、海外事業を強化するとして、タイ、中国、インドで展開している海外事業を「収益性のある事業」と位置付け、アジアを中心に伸長が期待できるビジネスとして取り組んでいく方針を示した。これまでの実績を足がかりに、トヨタ自動車の世界での販路拡大に貢献していく。
    トヨタ輸送が毎年、国内で開催しているドラコンは、数年前からタイ、中国でも実施。輸送技術の向上により、日本国内、海外との技術的な格差が縮小されたことで、今後は世界大会開催の構想も出てきている。


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     トヨタ協輸会(石田聡彦会長)の会員各社は昨年末、タイの現地法人トヨタ・トランスポート・タイランド(TTT)や中国・広州などを訪問。TTTでのドラコン開催も視察し、その技術の高さに驚いたと口を揃える。
     TTTは、2003年に、トヨタ輸送、豊田通商などが資本参加、トヨタ・モーター・タイランド(TMT)の生産した新車に加え、輸入車の輸送元請けとして輸送業務を展開している。トヨタ輸送では「トヨタ物流方式」ノウハウをタイでも展開し、完成車の物流ネットワーク強化を図ってきた。
     TMTでは、2002年の生産台数は10万台レベルだったが、05年は40万台、09年は60万台を生産するまで拡大。完成車輸送のハイレベルな技術と効率化が求められるなか、TTTでは輸送技術の向上を図っている。
     安全品質面では、03年からトヨタ輸送の安全専門員が現地に出向き、作業の標準化や現地キーパーソンの育成、運行管理ノウハウを注入し、事故再発防止対策を展開した結果、商品車損傷事故などは支援活動前の百万分率で3000PPMから、07年以降は50PPMにまで低減した。
     05年には日本版物流教育プログラムである「TLEP(トヨタ輸送・ロジスティクス・エデュケーション・プログラム)」をモデルに、タイ版TLEPの導入を支援。07年には、タイ・バンポー地区で独自のトレーニングセンターを開設し、技術指導の環境を整えた。
     また、昨年末にタイで行われたドラコンでは、TTTの自社ドライバーを抑え、協力会社のドライバーが優勝。TTTグループ内でも、高い輸送品質レベルが浸透していることを証明した。
     交通法規、輸送形態、車両、道路事情などすべてが異なるタイ、中国、インドでの実績を踏まえ、トヨタ輸送は拡大する世界マーケットでのロジスティクス展開をめざしている。
    ◎関連リンク→ トヨタ輸送株式会社

     
     
     
     

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