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    軽油 話題は「価格」から「供給制限」へ

    2011年4月8日

     
     
     

     「東日本大震災」による燃料の逼迫は、西日本でも深刻な影響をもたらしている。供給を東日本に振り向けたいとする意向を、軽油販売会社が一斉に運送会社や協同組合に通知しているからだ。被災地の状況が刻々と伝えられるほどに「エゴを出してはいけない」と自制する事業者。「それでも自分の荷主は自分で守らないと」と話す事業者。日常と非日常がないまぜになった気持ちが交錯している。
     石油元売りとも直接の取引がある、近畿地方の協同組合。各元売り、販売会社から3月15日の段階で通知があり、供給制限を伝えてきた。ある組合員は、「こんな状況では仕方ない。ジタバタしても始まらない」と話す。


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     別の事業者は3月14日の時点でローリー契約のある地元販売会社から、「燃料を持っていけるかどうか分からない」と告げられた。事業者は、「リッターあたり110円に届いている燃料の値交渉ばかりが話題だったが、事態が一変した」と話す。
     また別の事業者は、「燃料供給自体は、4月以降の需要の落ち込みや石油製品の増産、輸入などで数週間のうちに落ち着くはず。価格にもしっかり目を向けないと」と話す。
     兵庫県内の協組にも、取引のある5社全ての販売会社から供給困難の通知があった。事務局長は同17日、「組合に備え付けた給油所への供給は、これまで通り何とかするとの話だが、組合員に委託販売しているインタンク分は量の減少は免れないという。カード契約分も、100Lから200Lまでの給油でストップすることもありそう」と話す。
     インタンクを制限されたりカードでも制限があったりすると、組合給油所が逼迫する。供給量は従前分しか用意できないと伝えられていることもあり、組合内部で供給不足が玉突きを起こす恐れも心配している。
     近畿地方のトラック事業者は震災による国内全体の影響に触れつつも、「燃料供給は、東日本に振り向ける分を除けば、西日本に供給される分が確実にある。それをしっかりと引っ張ってこられるかどうか、最後はカネ次第」とし、自分の荷主を守るのは自分しかないと言い切る。

     
     
     
     

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