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物流ニュース
昼夜問わず温度管理 メール通知システムを導入
2011年3月31日
荷主の間では、価格の安さだけでなく、輸送品質を求める動きが強まっている。特に食品や医薬品などでは、トラック事業者にも一層厳しい管理が求められるようになってきた。こうした中、埼玉県の事業者は、システム会社と協力して自社独自の管理システムを開発、輸送品質の向上を図り、荷主との間に強固な信頼関係の構築を目指している。
埼玉県朝霞市に本社を置くヨコタ(横田薫社長、写真)では、医薬品の輸送を手掛けており、厳しい温度管理が求められている。そのため、同社はシステム会社と共同で、昼夜を問わずトラック荷台の温度管理が行えるシステムを開発、導入した。
横田社長によると、昨年、医薬品を配送する同業他社が、温度管理に失敗し、数千万円の被害を被った事例があったという。同じ医薬品を扱う同社にとって、その事故は決して他人事ではなく、身近な問題だった。
すでにデジタコを導入していた同社は昨年3月、システム会社と相談し、温度管理の徹底を図るためのシステム開発に乗り出した。メールシステムを活用した同サービスは、まさに情報化を駆使した最新の取り組みといえる。具体的には、あらかじめ設定していた温度と異なった場合、「温度異常が検出されている」というメールが自動で携帯に届くというもの。
同システムは、エンジンを切り外部電源にした場合も使用可能のため、夜間の積み置きもでき、昼夜問わず温度管理が可能という。温度設定は車両ごとに行えるとともに、事務所のパソコンから設定値の変更もできる。
横田社長は、「夜間に積み置きしたりする場合、温度管理を外部電源で賄うことになるが、急な停電などで電気が供給されず、温度管理に不備が生じるというケースも考えられる」という。しかし、同サービスを導入したことで、不備があればメールが届き対応できることから、「昼夜を問わず常に温度監視ができる環境になった」と指摘する。
より高い品質を求める荷主ニーズへ対応するため、トラック事業者の創意工夫も進んでいる。同社のサービスはまさにその一例だ。この記事へのコメント
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