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物流ニュース
「利益生むために物流が必要」との認識を
2023年5月24日
「働き手が少なく、このままでは、必要な時に必要なものが届かなくなるかもしれない」。物流関係者の間では、こんな危機感を口にする人も少なくない。それだけドライバー不足が深刻化しているといえる。
トラック業界では、労働時間の短縮と適正運賃収受による賃金アップを図り、ドライバーの待遇改善を目指しているが、価格転嫁が全業種中最下位となるなど、なかなか進んでいないのが実情だ。
物流の改善は、荷主の協力なくしてできないということは、物流に携わる者として当たり前の認識ではあるが、一方で、この荷主の協力がことのほか難しいということも事実としてある。
メーカーにとって、物流は利益を生まない、いわばコストセンターという捉え方が一般的だ。コストセンターという考え方の下では、どれだけコストを抑えられるかということが軸となり、その結果、現場はコスト削減に走りがちになる。
そうした中でコストとなる運賃を上げることは、コストアップにつながるため、当然のことながら荷主は渋る。価格転嫁が進まない背景には、そうした荷主の考え方も影響している。
ただ、このまま人手不足の深刻化が続き、物流が滞ることになれば、コストの急騰は避けられない。それどころか、「コストをいくらかけても、もう遅い」ということにもなりかねない。現場では、それほど危機感が高まっている。
メーカーはじめ、荷主企業は考え方を変える必要があるのではないか。物流は利益を生まないコストセンターではなく、利益を生むプロフィットセンターとして考えるべきとの識者の指摘もある。生産者と消費者をつなぐ重要な役割を担うのが物流であれば、そう考えるのも大げさではない。荷主企業がそう考えれば、自ずと物流においても、サービス、そして質が向上していくはずだ。
「利益を生むために必要なものが物流」との認識を持つことがいま、必要といえるのかもしれない。
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はっきり言ってお客様は神様の考えだし、
古い考えだから若い人が来ないんです。
積む時や、降ろしの時も運転手に検品や
場所にもよりますが、紐をしたり
同じセンターなのに二カ所降ろし
とかあるからですね。
はじめ言ったところでも怒鳴ったりする奴もいるからそりゃ来ないよ。
2024年問題まで1年を切った今、どれほどの企業が真剣に取り組んでいるでしょうか?おそらくほんの一握りもあるかないかだと思います。
きっと本当に荷物が運べなくなってからでないと動かないのでしょうね…
もうなってからでは手遅れなんですけどね。
うちの会社は人手が足りてて余ってます。あと時間に合わせて走っていっても、結局荷物待ちで待たされる時間の無駄、運送業なのに工場の中に入って棚に細かく流す作業とかホント無駄な時間だと思います。
利益を生むためには、奴隷が必要。by 団塊・バブル経営陣。
日本経団連、自由民主党、財務省
標準的な運賃の設定がおかしいのと、それをそのまま交渉しろと指導するトラック協会が業界と荷主の断絶を生んでいる
あれの意味するところをきちんと理解して適正運賃を交渉できるようにならないとダンピング中抜き業者が得をするだけ
直請けに出した方が荷主も得をするような誘導しないと
辞めちまえよ!
2024年問題などと言っているけれど、根本は「薄給では就業しない」という問題。
配車、荷待ち、卸待ちなどの個別問題よりも、給料あげずに「やる気がある人が来ない」とふざけたこと言っている運送会社に大きな問題があると感じます。
小泉規制緩和で増えすぎた運送会社が人手不足倒産することで整理されて運送会社が半減するとともに、ドライバーの平均給与が「仕事として魅力ある金額」「免許取得の初期投資を回収できる金額」になるまで、じわじわと物流が滞っていく流れが変わることはないと思う。
この30年、コストカットの犠牲になって、今や30年前の軽油単価65円の時代の2トン車の採算ラインの運賃で倍以上になった軽油単価で4t車を走らせてる。
そこまで衰退した物流なので、何処の運送会社も何処の配送センターも、8割以上が50代60代なので、2024年どころでは無くて、2030年には何処でも運転手が今の2〜3割に減ります。
そしたら、完全な物流崩壊で、工場も商社も潰れて店頭には商品が並ばなくなりますよね?
今、国が適正運賃に強制させないと、日本国家も終わりですよね~(笑)