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物流ニュース
名港陸運 海外の車両で効率向上、総積載量が増
2016年6月29日
ドライバー不足は依然として解決の兆しを見せず、実運送事業者は運賃交渉のテーブルにつくのも困難な状況にある。こうした状況だからこそ、自社で運送の効率化を図り、運賃アップと人手不足の解消を狙うことも必要だ。名港陸運(山本敦社長、愛知県知多市)では、海外の技術が使用された車両を活用し、運送効率化と運賃アップに成功している。
同社の平井執男専務は「ボディーにアルミ合金を使用した欧州のランゲンドルフ社、ブルグ社の車両を採用している。それぞれの車両で総積載量、積載スペースの向上などが図られている。古い車両であれば10年前のものになるが、まだまだ現役だ」と説明する。
同社ではランゲンドルフ社からは28トンダンプトレーラ、ブルグ社からは30トン平床トレーラを購入し、運用しているとのことだ。
28トンダンプトレーラはアルミ合金ボディーであるため、固く重い荷物を載せると摩耗してしまうので、穀物運搬などに使用が限定されてしまうという欠点を持つが、大容量での輸送を可能としている。30トン平床トレーラも、独自の製法を生かした軽量化に加え、ボディーも13.1mと長く、積載面積が広い。これら機能を有していながらボディーの軽量化により、総重量の増加がないので、燃費は他社とほぼ変わらないという。
平井専務は「購入代金が為替の影響を受けてしまうこともある。しかし、積載量も相応の上昇が見込めるので、ある程度高くなってしまっても、日々活用していれば、かけたコストを取り戻すことも可能」と力説する。
運転者からも「自動シートがけ機能がついていて、安全に作業ができるのはありがたい」「操作感覚も国内のものとほぼ同じ。安心して使える」と好評のようだ。
これらの車両は現在、愛媛県に本社を置く上陣(井手溥会長)が輸入販売を請け負っており、名港陸運は同社から中部圏での販売委託も受けている。平井専務は「当初は、どれほどの効果を上げてくれるか未知数だったが、現在、車両を運用し始めて10年が経過しており、我々が問題なく使用できたという実績もある。円=ユーロレートの変動も手伝い、我が社が購入したときよりも安くなっている。自信をもってお勧めしたい」と呼びかけている。この記事へのコメント
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