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物流ニュース
一般社団法人運輸安全総研トラバス ドライバーの地位向上が使命
2017年2月8日
「トラックドライバーのイメージアップを図り、大人も憧れる『なりたい職業』にすること」を使命に掲げる、一般社団法人運輸安全総研トラバス(神奈川県川崎市)。社労士や税理士、弁護士などの士業の資格を持つ専門家集団で、それぞれの強みを生かして、法令順守や人材採用などの支援を行っている。
「ドライバーの社会的地位はいまだ低いのが現状。風通しを良くすることで、安心して働ける環境作りの手伝いができれば」と語るのは、代表理事で行政書士の福田義信氏(写真前列左)。約20年にわたって運送会社でドライバーや運行管理者を務めた経験を生かし、荷主との交渉術をアドバイスすることもあるという。
「運賃の根拠を示し、正当な料金で価格交渉することが大事」と話すのは、税理士の森田範文氏(同後列右)。「適正な利益が生まれれば、その分を社員の福利厚生や法令順守のためのコストに回すことも可能」と解説した。
行政書士の藤田淑美氏(同前列右)は、「労使間のトラブルなどで、経営者が訴えられるリスクも増加傾向にある」とし、「車両や荷物だけでなく、そういった面にも対応した保険を提案していく」と語った。
コンサルとは言え、「教える」のではなく、「一緒に考える」、いわば二人三脚で共に成長していくことを目指し、事業者それぞれに合わせながら提案するという。行政書士の阪本浩毅氏(同後列左)は、「現在は法令順守についての相談案件が多いが、今後は社員教育や採用支援の成功例を共有していきたい」と話す。
トラバスではデライトコンサルティング(名古屋市東区)が開発した「いい会社カード」を用いて「いい会社診断」を無料で行っている。これは「いい会社」が実践していることを50枚のカードにまとめ、経営者が「YES」か「NO」で答え、採点するというもの。できている項目と、できていない項目が客観的に理解できる。
社労士の志田淳氏(同後列中央)は、「根底にあるのが『いい会社』を目指すということ。何が『いい会社』なのか、価値観も変わっている。若い人材や荷主に選ばれる会社になるために何が必要で、何ができていないのか、見える化が重要」と語る。「いい会社」実現に向けてサポートをしていくという。
「当面は加盟企業を増やし、今後はゼミや勉強会を開催していきたい」と阪本氏。「トラックは社会の重要なインフラ」とした上で、「あって当然と思われている」現状に警鐘を鳴らす。同氏は、「ドライバーのイメージアップがトラバスの一番の目的。『現状を変えていかなければ』という強い危機意識を持った人と共に戦いたい」と話す。「事例を共有し、底上げを図ることで、ひいては物流品質の保持につなげていきたい」と熱く語った。
◎関連リンク→ 一般社団法人運輸安全総研トラバスこの記事へのコメント
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