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人材確保、小型車も厳しく 既存ドライバーの負担増
2017年12月15日
運送会社にとってドライバーは、なくてはならない存在。仕事があってもドライバーを確保できないため、車両が車庫で遊んでいるケースが非常に多いようだ。今までは大型トラック、トレーラは資格を取得するのに数十万円の免許費用が必要とされていたため、免許取得費用などを負担する運送会社も多く、一部では普通免許さえ取得していれば大型ドライバーの育成を行ってきたが、最近では普通免許取得者も少ないのか、2?車や4?車でのドライバー確保も厳しいようだ。
大阪府松原市に本社を構え精密機器などを輸送する運送A社でも「同社は2?車が中心で保有台数15台中9割が2?車。このため、数年前までは普通免許、準中型免許の取得者が存在し、人材も確保できていたが、最近では毎月、人材募集を行うものの、全く応募がない。車庫には常に3台から4台の2?車が保管されている状態。当社では保管に関してもドライバーが作業するため、車両に乗務する時間が少なく働きやすいと考えていた。しかし、深夜の輸送や積み下ろし業務があり、労働時間が不規則などの理由もあると思われ、ドライバー確保に苦戦している」と話す。また、A社では年末にかけて大量の車両が必要となることもあり、現在でも他社に要請して2?車などの傭車協力を求めるが、労働時間の関係からか他社からの傭車協力も過去に比べて非常に厳しいとも話すなど大型車だけでなく小型車のドライバーも確保が厳しくなってきているようだ。
また、2?、4?、大型車などで集荷・配送を展開する大阪市の運送B社でも「当社では調達物流を展開していて、ドライバーの労働時間が必然的に長くなることから、最近では早朝と、夕方から深夜にかけてはアルバイトのドライバーを確保している。また、早出・遅出のシフト制で正社員のドライバーも労働時間短縮を図るために、一部でアルバイトドライバーを採用している。今までは人材派遣でのドライバーも存在したが、人材派遣も人材確保が出来ず、思うように派遣してもらえないので、2?車など小さい車のドライバーも確保しにくくなっている。最低賃金の倍の時間給で募集しても、なかなか確保できず、勤務時間も4時間程度と働きやすい時間にするなどして、正社員ドライバーの負担軽減にアルバイトドライバーの採用を行うが、思うように集まらない」と語る。
運送会社では1人の正社員ドライバーの負担軽減のためにも、人材の確保は急務だ。どの運送会社でも労働時間が長いため、人材の増員や確保を行いたいが出来ないのが現状で、正社員ドライバーの負担軽減は困難な環境のようで、待機時間ならびに積み込み・積み下ろしの軽減、費用負担は必要なようだ。
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