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ブログ・野口 誠一
第65回:危ない経営者10か条
2004年7月19日
リストラ効果、デジタル景気、外需(米中)の3点セットに支えられ、景気回復の足取りが確かなものになりつつある。つれて失業率、倒産件数も徐々に減少しつつある。が、八起会に限っては、「毎日が倒産」である。景気が良かろうが悪かろうが、倒産の絶えることはない。それは、八起会の活動が四半世紀も続いていることが何よりの証である。
ということは。倒産の原因が経済環境にだけあるのではないことを意味している。実は「倒産の原因の多くは経営者の資質にある」というのが私達の結論である。八起会は倒産のサンプルに事欠かない。また、毎日のように倒産予備軍が押し寄せてくる。私たちはそうしたサンプルやケースを検討し、分析し、「どういう資質の経営者が倒産に至りやすいか」を公表している。それが以下に掲げる「危ない経営者10か条」である。
「危ない経営者10か条」
1 耳の痛い話を聞こうとしない経営者
2 社員・従業員に愛情のない経営者
3 時間や約束事にルーズな経営者
4 言行が一致しない経営者
5 夢やロマンのない経営者
6 事後中心型の経営者
7 経済環境を読めない経営者
8 無形の財産に投資しない経営者
9 新製品の開発に不熱心な経営者
10 経営理念・方針のない経営者
以上の10か条である。この箇条のどこかに、あるいは複数にひっかかるようなら、その経営者は景気の良し悪しにかかわらず、「危ない」と言っていい。転ばぬ先の杖として、経営者には自己チェックを、社員・従業員には自社の社長の採点をおすすめしたい。各箇条については次回から詳しく述べるが、まずはこの10か条をひとつの「目安」にしていただければ幸いである。この記事へのコメント
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筆者紹介
野口 誠一
八起会 会長
株式会社ノグチプランニング 代表取締役
昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。
HP:https://yaokikai.com -
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