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ブログ・船井総研ロジ
第261回:返報性の原理を利用する
2014年8月17日
一般的に、人は他人から何らかの施しを受けたり、借りができたりすると、お返しをしなければならないという感情になります。こうした心理になることを「返報性の原理」といわれています。
弊社の通販・ECコンサルタントの中山いわく、ネット通販で、商品を買い物カゴ(ショッピングカート)に入れて申し込み画面から確定した際に、『ご購入いただき、ありがとうございます』という一文を表示するだけで、買い上げ率が上がったそうです。申し込みが完了する前にお礼文を表示させることで、「返報性の原理」が働き、そのまま購入するに至った人の割合が増加したのです。
ある運送会社様では、この返報性の原理を面接のアポに活用されています。皆様の会社でもそうかもしれませんが、面接のアポを入れても、当日来なかったり、無断キャンセルが発生したり、と頭を悩ましていました。
そこで、「面接日時通知書」というものを作成し、お送りするようにしました。内容は、「○月○日○時にお待ちしています。当日楽しみにしています」というような簡単な内容の書面です。しかし、これが効果を発揮し、応募から実際に面接を実施した面接率が改善されました。
面接日時通知書のおかげで、日時の間違いや、忘れられるということがなくなったり、という直接的な効果ももちろんあります。しかし、それ以上に、「わざわざ書類まで送ってもらった」という心理が働いているのでしょう。仮に、その面接日時の都合が悪くなった場合は、無断キャンセルではなく、事前に連絡がくるようになりました。
これらの事例はあくまでも一例で、ビジネスにおいて「返報性の原理」が働く場は多々ありますので、ぜひ活用してみてください。
(船井総合研究所・河内谷庸高)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は14年3月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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筆者紹介
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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