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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(340)小集団活動のすすめ方(4)―2

    2021年6月28日

     
     
     

    小集団活動は自信をもたらす

     

    スパリゾートハワイアンズのサークル員は大いに自信を持ったことであろう。やれば出来るんだと、一人ひとりが心に刻んだことであろう。自信とは何か。それは、呼んで字の如く自分を信頼することであり、そのためには、信頼に価する成果がなくてはならない。その成果が、サークルの一人ひとりと心を通わせて、問題を解決する喜びである。働く一人ひとりの幸せの追求活動として小集団活動はある。アメリカでは、「グッド・ピープル・カンパニー」という言葉が流布している。この言葉の意味は、優れた人材が多く集まり、職場の中で活性化され、絶えず成長していく会社=グッド・ピープル・カンパニーということである。

    特性としては、

    ①高賃金、高福利厚生

    このためには、収益がよくなければならない。鶏が先かタマゴが先かではないが、収益のいい会社である為にも、高賃金高福利厚生でなくてはならない。

    ②オープンコミュニケーションを奨励、促進

    オープンコミュニケーションとは、職場の風通しの良さであり、小集団活動こそ、オープンコミュニケーションの具現化といえる。あと③〜⑩までを列記する。

    ③社内昇進を重視

    ④質の強調とアウトプットに対する高い誇り

    ⑤利益配分制度の導入

    ⑥職階層間の差別の縮小

    ⑦快適な職場環境

    ⑧積極的なコミュニティサービス

    ⑨従業員貯蓄に対する補助金制度

    ⑩チームへの一体感

    こうしたグッドピープルカンパニーの特性を身につけていく上で、オープンコミュニケーションは必要であり、その積み重ねが企業に自信を植えつけていくのだ。

    オープンコミュニケーションに対する信頼のない企業ほど殺伐としたものはない。まるで自信喪失の集団と言える。「小集団活動をして、従業員が口ばかり達者になっても困るよ。下手してみんなが団結して文句ばっかりいうことになったら大変や。だまって働いてくれるのが一番や」。これは、ある経営者が私に語った言葉である。私はこの経営者の考えが経営に対する自信喪失の表明であると思う。

    私はこの経営者に次のように反論した。「小集団活動は一人ひとりに自信を植えつけていく活動ですよ。みんなで力を合わせていくことで、働く喜びが生まれてくるのですよ。経営者は従業員に共感を呼ぶ夢を語っていかねばなりませんよ。私はある建築現場で〝少しずつ少しずつ夢に近づいていく〟のスローガンを張り出しているのを見ました。建物の完成へ向かって進んでいる誇りを、そのスローガンに感じました。正に小集団活動は、〝少しずつ少しずつ夢に近づいていく〟活動ですよ。もっと自信を持って下さい」(つづく)

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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